サービスとしてロボットを提供するRaaS(Robot as a Service)モデルを超えて、工場の自動化設備全体をサービス提供しようとするスタートアップが現れた(図1)。シリコンバレーでその米RIOS Intelligent Machines社を創設したBernard Casse氏に聞く(図2)。
図1 製造業での導入例
(写真:RIOS社)
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工場の自動化をサービスとして提供するとのことだが、どんなビジネスか。
図2 Bernard Casse (ベルナール・キャス)氏
2018年にシリコンバレーにRIOS Intelligent Machines社を共同創設し、現在CEOを務める。それ以前はシリコンバレー有数の研究所である米Xerox社PARCのスピンアウトであるMetawave社の共同創設者兼CTOを務めた後、米Motus Ventures社でアントレプレナー・イン・レジデンスとなった。エリアマネージャーとして、PARCには4年近く在籍していた。シンガポールNational University of Singaporeで物理学の理学士号、実験物理学で博士号を取得。(写真:RIOS社)
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Casse氏 工場での組み立てラインや、倉庫などロジスティクス現場での運営を端から端までサポートするAI搭載のロボット・ワークセルを構築し、工場自動化をハードウエア販売としてではなくサービスとして提供する。当社はRaaSというビジネスモデルを大いに支持するが、それを工場全体の自動化へ拡大し「Factory Automation as a Service」を行っている。顧客はロボットを所有するわけではないので、自動化にあたって巨額の資金投資が不要で、当社がワークセルの設置、プログラミング、メンテナンス全てを行う。