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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 核融合反応を使った核融合炉による発電は、資源が豊富にあること、二酸化炭素を排出しないこと、そして安全性が高い(発生条件が厳しく、トラブルが起きれば核融合反応は消えること、また高レベル放射性廃棄物が出ない)ことから、クリーンなエネルギー源として注目されており、世界中の国家プロジェクトや企業で研究が進められている。

著者の岡野原大輔氏
著者の岡野原大輔氏

 一方、核融合技術は技術的な困難が多いため、核分裂技術と同じくらい古くから研究されているものの、実用化は進んでいない。核融合炉は「地上の太陽」と比喩されるように、太陽などの恒星のエネルギー源である核融合反応を地上で再現するものであり、高温高圧によって発生する反応プラズマを封じ込め制御する必要がある。また、原子核を電磁気力(クーロン力)による反発に打ち勝って互いに近づけるには大量のエネルギーを注入しなければならない。反応プラズマを安定的にかつ効率的(制御目的エネルギー投入量<生成エネルギー量 となるよう)に制御するための技術が必要とされている。