まだ話題に上っていない技術や、今後話題になりそうな開発アイデアを探り出し、その内容を丁寧に解説します。
Sexy Technology
目次
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ソニーが単一GPUでの大規模DNN学習を容易に、自社の深層学習フレームワークのnnablaに実装
ディープニューラルネットワーク(DNN)の性能を高める常套手段の1つは、モデルを大規模にすることである。ニューラルネットの層数や1層当たりのノード数の増加はもちろん、入力するデータのサイズ(次元数)を増やすと効果が上がる場合もある。
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安川電機が深層学習ベースのピッキングロボ実用化、学習データ自動生成
安川電機は、かねて開発を続けてきたディープラーニング(深層学習)ベースのバラ積みピッキング技術を事業化した。製品名は「Alliom(アリオム) Picking」。東京に拠点を置くAI子会社のエイアイキューブ(AI Cube)が開発した。
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グーグルが深層学習の単眼depth推定で最高精度、正則化の工夫で難題に対処
ディープラーニング技術で圧倒的な技術力を持つ米グーグル。同社が単眼RGB動画からの距離画像推定で、世界最高精度を実現した。動きオブジェクトを多く含む距離画像推定のデータセット「Cityscapes」や「Waymo Open Dataset」で、トップ性能を達成した。
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機械学習モデルの保守作業を1/4に削減、東芝が新たなスパース学習技術を開発
東芝は、機械学習モデルの予測・分類性能を維持する保守の手間を大きく削減できる学習技術を開発した。モデルの再学習に伴う人手の作業を、従来の1/4まで減らせるとする。
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Boston Dynamicsは何がすごいのか、知られざるソフト面の真価
長らく研究開発に特化してきたロボット専門企業、米Boston Dynamics社が2020年6月、ついに自社ロボットを商用化した。創業以来作り続けてきた4脚歩行ロボットをこれまでよりも小型化し、「Spot」という名称で販売し始めた。
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GPUとFPGAの「いいとこ取り」、ルネサスが新型ディープニューラルネットアクセラレータ
ディープニューラルネットワーク(DNN)を使った推論処理を、組み込み機器で高速に実行可能にするユニークなアクセラレータ回路「DRP(dynamically reconfigurable processor)-AI」をルネサスエレクトロニクスが開発した。
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NEC、形式的記号論理でロボットが行動を「考える」技術
複雑なタスクをどのような手順で実行すべきか。それを自動的に探索し、ロボットアームの動作として生成する技術をNECが開発した。ソフトウエア開発などで使われてきた「形式手法(formal methods)」という技術の一種をロボット向けに応用し、所望の振る舞いを最適化で探索しやすくした。
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トヨタのAI子会社が探る、組み込みディープニューラルネット実装手法の現実解
組み込み機器でディープニューラルネットワーク(DNN)を利用する際の最大級の課題は、限られた演算能力の中で可能な限り性能を高めることである。このハードルを乗り越えるために、これまで様々な手法が提案されてきた。ただしそれぞれの方法をそのまま使うだけでは、実用的なDNNを開発できるとは限らない。
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富士通研が新たな深層生成モデル技術「DeepTwin」、入力データの分布を学習、潜在変数分布と線形に
「生成モデルを使った解析(generative analysis)にブレークスルーをもたらすと信じている」。富士通研究所は、新たに開発した機械学習技術の論文をこの文言で締め括っている。
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複数センサ間の時間ズレ補正する技術、東芝が意味ある区間発見する時系列解析の新手法
ロボットをはじめとする複雑なシステムは、状態を測定する多数のセンサを備えている。そこから得られる豊富な時系列データに機械学習技術を適用すれば、故障の予兆の検知や、よりよい制御方法の発見などが可能になるとの期待は大きい。
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ラズパイ4の新GPUをハックしてディープラーニング推論を高速化、一体なぜ開発できた?
IoT向けの安価な小型コンピュータとして注目を集める「Raspberry Pi(ラズパイ)」の全シリーズに、GPUが標準搭載されていることをご存じだろうか。元は教育用途として始まった同デバイスだが、ユーザーが3次元グラフィックスに触れられるよう、米Broadcom社製のメインチップにGPUコア「V…
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ロボ大手の三菱電機が強化学習の通説覆す、世界最高性能の手法
大手産業用ロボットメーカーの三菱電機が、ロボット向けの強化学習で高い性能を実現する新手法を開発した。既存の深層強化学習アルゴリズムに、三菱電機が考案したモジュールをアドオン(付加)すると、タスクの性能を最大で1.5倍ほど向上させ、学習効率も大幅に向上できた。
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パナソニックが圧縮と併用で品質保証しやすい学習技術、組み込みディープニューラルネットの開発工数を5割削減へ
パナソニックがディープニューラルネットワーク(DNN)の規模の軽量化に利用する新技術の開発を進めている。同社が掲げる目標は、ロボットなどの組み込み機器に向けたDNNの開発工数を5割削減することである。そのための手段として、規模を縮小する前後でDNNの振る舞いを可能な限り一致させるという発想を打ち出…
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自然言語処理発のディープラーニング技術が画像認識に流入、FacebookのDETR
深層学習の第3の基幹部品Self-Attention多用
機械翻訳や質問応答など自然言語処理(NLP)の領域で発祥した、とあるディープラーニング技術が今、画像認識の領域に本格流入し、大きな成果を生み出し始めた。自然言語処理と画像認識、2つの領域に深く精通し、米グーグルとディープラーニング技術の先端開発で常にしのぎを削る米IT大手、Facebook社が開発…
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ソニーがディープニューラルネットの新たな量子化技術、最適なビット数を層ごとに学習
ディープニューラルネットワーク(DNN)の規模を性能を保ったまま縮小し、ロボットなどの組み込み機器で使いやすくする新たな技術がまた1つ登場した。
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1~2ビットへの大幅量子化でDNN推論の電力効率向上、LeapMindがCNNアクセラレータ回路を開発
ディープラーニング技術を手掛けるベンチャー企業のLeapMindは、畳み込みニューラルネット(CNN:convolutional neural network)の推論を高速に実行できるアクセラレータ回路を開発。
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新しいロボットの眼、動きに強いイベント駆動ビジョン、認識用ディープニューラルネットは非同期型
“ロボットの眼”となる画像センサに、新しいタイプのデバイスが台頭しつつあることをご存じだろうか。現在、ロボットではRGBカメラ、距離画像(depth)センサ、LIDARなどが“眼”として使われることが多いが、ここに新たなタイプの画像センサが加わりそうなのだ。
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グーグルの世界モデルは自らの“夢想”で学習、ロボット強化学習で最高性能の新手法
「夢を見ながらロボットを動かす」─。そんなSFじみたタイトルの技術を米グーグルが発表した。その名も「Dreamer(夢想者)」。大仰な名前だが、至って正統派でプラクティカルなロボット向けの機械学習手法である。
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時系列の分類をトポロジカルデータ解析で高精度に、富士通らが自動解析ツールを提供へ
2020年3月、富士通と富士通研究所はフランスの国立研究機関Inria(Institut national de recherche en informatique et en automatique)と共同で、IoT機器などで取得した時系列データから異常な状態を検出できる人工知能(AI)モデルを…
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深層学習のデータの良否を自動判定し精度改善、日立が阪大の説明可能AI技術をDNNに活用
ディープニューラルネットワーク(DNN)の実用化が広がるにつれ、開発したDNNの判断の根拠を人にもわかる形で説明する技術への需要が高まっている。DNNの性能をなるべく高め、不具合を未然に防ぐためには、どこをどう改良すればいいのかのヒントが得られるためだ。