オムロンは唐揚げやジャガイモなどの不定形物を、対象物の3次元モデルなしに2指グリッパで高速に把持する技術を開発した(図1)。
カゴなどにバラ積みされたこれらの不定形物について、約0.2秒の探索時間で把持位置を算出できる。グリッパの2本の指について、それぞれ独立に把持候補点を探索し、後からそれらを2指としてペアリングするという手法である。
実験では、本誌が2018年7月号で紹介したニッタ製の食品向けのソフト素材2指グリッパ「SOFTmatics」を用いた。唐揚げについては100%の把持成功率となった。ジャガイモやバナナなど合計5種類の物体を含めた把持の成功率は、同社の実験では平均96.2%となった。