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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です
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 複雑なタスクをどのような手順で実行すべきか。それを自動的に探索し、ロボットアームの動作として生成する技術をNECが開発した。

  ソフトウエア開発などで使われてきた「形式手法(formal methods)」という技術の一種をロボット向けに応用し、所望の振る舞いを最適化で探索しやすくした(図1)。

 製造業における部品の配膳作業、物流現場でのピッキングなどへの応用を想定している。一度他の場所にオブジェクトを退避させなければ実現できない「置き換え」動作や、自らのアームのリーチでは届かない際に他のロボットにオブジェクトを受け渡すといった知的な動作を、特に人間が明示せずともシステムが自ら見いだす。

図1 複数手順が必要なタスクを自動計画
図1 複数手順が必要なタスクを自動計画
NECは、ソフトウエアの形式検証(モデル検査)などで長らく用いられてきた「LTL」による記述をロボット向けに応用し、複数の手順が必要なマニピュレーションタスクを自動で計画し、実施する技術を開発した。(写真:NEC)
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 人間はおおまかな作業目標のみ与えれば済み、通常のティーチング(教示)のように具体的な座標などを指定する必要がない。このため、頻繁に作業内容を変更する必要があるような現場、例外的な事象がよく発生する現場などに向く。