Sexy Technology
目次
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巨大な基盤モデルはもはや言語だけのものではない、波がロボット制御にも到来
1000億以上もの膨大なパラメータを持つ、ディープニューラルネットの巨大モデル。それが俄然、面白くなってきた。 巨大モデルは「GPT-3」などが代表的で、以前はもっぱら自然言語処理の領域で「言語モデル(language model)」として研究されてきた。しかし、ここにきてその潮流を大きく変える動…
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物体検出ディープニューラルネットをより精緻に評価、サイバーエージェントが新指標を開発
様々な用途でディープニューラルネットワーク(DNN)の開発が猛烈な勢いで進んでいる。新たなアーキテクチャが次々に登場し、利用できる選択肢は増える一方だ。その中から用途に合わせた候補を選ぶ上で、性能の目安となるのが各種の評価指標である。DNNの性能の順位付けには、それぞれの分野で標準的な評価指標に基…
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有限要素法などの物理シミュレーションを超高速に、RICOSがグラフニューラルネットで製品化
様々な物理現象のシミュレーションを、ディープニューラルネット(DNN)で代替する技術が注目を集めている。現象を記述した方程式に従う数値計算の代わりに、データで学習させたDNNで計算結果を予測する方法だ。この技術を手掛ける1社が、ベンチャー企業の科学計算総合研究所(RICOS)である。同社は2022…
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LIDARとカメラはこう融合する、グーグルの新手法 世界トップ精度
自動運転車やロボットにおいて、LIDARやカメラなど異なるセンサからの情報をうまく統合することは、周囲の環境を頑健に認識する上で重要だ。対象物までの絶対距離をスポットで疎に計測するLIDARと、対象物の見え方(アピアランス)を多くの画素で密に捉えるカメラは、互いの長所短所を相補的に組み合わせること…
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ソニーの未知物体の把持技術、中身のアルゴリズムはどうなっているのか
ソニーグループ(以下、ソニーG)がロボット技術の開発を積極化させている。本誌が2021年12月号で解説したように、2021年9月には新型アクチュエータを採用した4脚ロボット「Tachyon」を発表したばかりだが、今度は新型のマニピュレーション技術を披露した。摩擦係数や質量、ヤング率など対象物につい…
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東工大の新型DNNアクセラレータ、宝くじ仮説の「当たり」を高速実行
2022年2月、半導体のオリンピックとも呼ばれる同分野トップクラスの国際会議「ISSCC 2022」で、東京工業大学が異色のDNN(ディープニューラルネット)アクセラレータを発表した。最先端の製造プロセスである5nmと比べて何世代も前の40nmプロセスを使いながら、消費電力あたりの処理性能を同等以…
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強化学習で4脚ロボが低山踏破に成功、転倒もゼロ、sim-to-realが実用レベルに
強化学習ベースの4脚歩行ロボットが、スイスの山中で低山のハイキングに成功した。標高差120mほどの自然の山道を自律的に登り、頂上に到達。そのまま下山して登山口に帰ってくるまで一度の転倒もなく、1時間ほどの行程を人間の手助けなしに安定的にこなした。
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NIIが自動運転ソフト向けテスト技術、事故・違反の模擬や修正作業を容易に
人の代わりに車を操縦する自動運転ソフトウエアの開発には、シミュレーションを使った動作の検証が欠かせない。仮想的な空間の中で膨大な運転経験を積ませて実環境でのテストを補うのはもちろん、シミュレーションでしか実施できない検査項目も存在する。衝突事故や交通違反といった、人や車両に実害を及ぼしかねない利用…
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DNNを連結して未知データを認識、富士通が系統的汎化能力で最高水準の新技術
ディープニューラルネットワーク(DNN)と人間の知能の大きな違いの1つは、DNNは基本的に事物の異なる属性を分離して学習・認識できないことである。例えば様々な色の自動車を認識する場合、人は車の種類と色を別々のものとして判断できるため、初めて見る色であっても「ピンクのプリウス」「緑のN-BOX」など…
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コミュニケーションロボットは復権するか、対話エンジンの激変に注目
コミュニケーションロボットが再び注目を集める─。そんな時がやって来るかもしれない。
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東工大発ベンチャーのAIチップ、エッジ推論向けに独自技術で高速化
ディープニューラルネットワーク(DNN)の高速処理が可能な半導体、いわゆるAIチップの開発で頭角を表してきたベンチャー企業がある。東京工業大学 准教授の中原啓貴氏が代表取締役として率いるトウキョウアーチザンインテリジェンス(TAI)だ。画像からの物体検出や領域分割(セマンティックセグメンテーション…
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動作計画と機械学習を融合する試み活発化
ロボット向けのディープラーニング(深層学習)技術を、動作計画(motion planning)技術と組み合わせる試みがここのところ活発化している。機械学習技術の事前知識と、動作計画技術の扱いやすさ、それぞれの長所短所を補間的にうまく組み合わせられれば、これまでにない成果が得られるとの期待がある。
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1人で最大8台のロボットを駆使した遠隔作業、NECが独自の動作生成技術で実用化へ
NECは遠隔操作するロボットを使って、物流現場や工場での作業を効率化するシステムの実用化に乗り出した。そのプロトタイプとして、バラバラに置かれた複数のモノをロボットが所定の場所に搬送する「Pick & Place」作業を想定し、システムを試作。実際のユーザーと協力して改良を進め、2~3年後の実稼働…
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ソニーが4脚ロボット、独自開発の新アクチュエータで20kg可搬
ソニーグループ(以下、ソニー)が新型の4脚歩行ロボットを開発した。4脚ロボットといっても、家庭向けの「aibo」のような小型のものではない。可搬質量(ペイロード)が20kgもある大型の歩行ロボットである。今回の記事では、同社が突然発表したこの大型ロボットの技術の詳細について解説していこう。肝になる…
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パナソニックが狙うリアル「夢想学習」、世界モデルから着想し、対照学習や多視点入力を適用
米グーグルと英DeepMind社が2020年に公表した深層強化学習技術「Dreamer」は、シミュレーターや実環境ではなく、抽象的な潜在空間の中でロボットに行動を学ばせる方法を提案して話題を呼んだ。
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経路探索のA*アルゴリズムを深層学習で高速化、オムロンAI子会社が開発
移動ロボットの経路計画(path planning)やアームの動作計画(motion planning)において、ディープニューラルネット(DNN)を使って高速化しようとの試みが最近増えてきている。経路計画や動作計画は、広大な空間から適切な経路・動作を探索するものであるため、本質的に時間が掛かる処…
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深層生成モデル「VAE」の高度な利用方法を富士通が開発、 生成確率や潜在変数の重要度を推定可能に
ディープニューラルネット(DNN)を使って生成モデルを構成する有力技術の1つ、変分オートエンコーダ(VAE)をそのまま使いながら、これまで難しかった定量的な分析を可能にする方法を富士通と東京大学、理化学研究所の革新知能統合研究センター(AIP)が共同で開発した。
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DNNより脳に近いスパイキングニューラルネット、IBMが高性能化に向く新学習技術を開発
画像や音声の認識、自然言語処理やロボットの制御など、様々な用途で活躍するディープニューラルネットワーク(DNN)。その動作原理は、名前が示唆する通り脳の神経細胞(ニューロン)に由来する。ただし、DNNの基本的なユニットの処理は1940年代に提案された単純なモデルをほぼ継承しており、脳にある実際のニ…
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グーグルが開発、強化学習を1000倍高速にする技術
米グーグルが、ロボットの深層強化学習を1000倍以上に高速化する驚異的な技術を開発した。数時間を要していた学習を、わずか10秒ほどに短縮できる。新しい強化学習のアルゴリズムを考案したという話ではなく、強化学習のすべての分野に影響が及ぶ、よりベーシックなレイヤーで革新を起こした。
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自然言語処理発のあのディープラーニング技術がロボ強化学習に流入
自然言語処理の領域で大きな成果を上げ、一大旋風を巻き起こしている技術が、ロボット向け強化学習の領域についに“襲来”した。人間が書いたかのような自然な文章を生成できるディープラーニング技術「GPT(generative pre-training)」など、自然言語処理の世界を一変させた「Transfo…