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Oracle Database(DB)の専門知識を持ったDB管理者(DBA)が減っていて、ユーザー企業からの依頼に対応しきれない―。こうした危機感からOracle DBの保守運用を専門とするITベンダー2社が新サービスを開始した

 今回、協業したのはコーソルと日本エクセムだ。両社ともOracle DB関連技術に強みを持ち、DBの保守やクラウド化などのプロジェクトを手掛けている。競合同士である両社だが2019年10月に「Database Artist Group(DAG)」と呼ぶ団体を発足。両社で案件やリソースの共有などを進めていく狙いだ。

 協業の背景には「ユーザー企業を中心にDBAが減る一方で、DBAが必要となる案件が増えていることがある」と日本エクセムの後藤大介CEOは説明する。

 DBAの人数の減少は「情報システム部門の人員削減やDBのクラウド移行などにより発生している」と後藤社長は話す。一方でクラウド移行したとしても「障害への対応や複雑なチューニングなどDBAが必要なケースは多い」(同)状況だ。両社には基幹系システムのOracle DBに障害が発生したユーザー企業や、高度な専門知識がないと対応が難しい複雑な障害などでの支援依頼が多く寄せられているという。

明細取得で障害対応を迅速化

 DAGの第1弾のサービスとして、両社はOracle DBの性能監視や障害の発生を監視する「Oracle性能おまかせサービス」の提供を開始した。1インスタンス当たり月額38万円の定額制で提供する(図1)。

図1●「Oracle性能おまかせサービス」の概要
図1●「Oracle性能おまかせサービス」の概要
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 Oracle性能おまかせサービスでは日本エクセムが販売するOracleDBの性能監視のクラウドサービス「MaxGauge Cloud」を利用し、実行したSQLの明細を最も短い場合0.01秒間隔で取得するほか、セッションの稼働状況や性能指標を1分間隔で取得する。そのデータを基に障害が発生した際に原因を分析して改善案を提示したり、月次で監視対象となるDBの稼働状況に関するリポートを提供したりする。

 第1弾として性能監視サービスを選んだ理由について後藤社長は、「SQLの明細レベルのデータを取得していないと、障害が発生した際に原因が突き止められないケースが多いため」と説明する。

 障害が発生した後に問い合わせが来る場合、障害前の状況をITベンダー側で把握できない。原因不明のまま復旧作業を進めることになり、対応の難易度は上がってしまう。

 Oracle性能おまかせサービスの想定ユーザーは、基幹系システムのDBのDBAが退職などにより不足している中堅中小企業や、オンプレミス環境からクラウドに移行して性能に不安を持つ企業などだ。

 DAGでは第2弾のサービスとしてクラウド移行後のDBの運用支援などの提供を予定する。同時にDAGに参加する企業を増やして、多くのDBAを確保することを目指している。