前回に引き続き、数回読み返したくらいでは理解できないレベルの分かりにくい文章の修正を継続する。対象となる例文を図1に示す。
前回までで、課題解決の基本的な構造である問題点、原因、解決策という枠組みを使って、図2に示す構造を取り出した。しかし、この構造だけでは、まだ、原因と対応策で何がしたいのかがぼんやりしている。原因1と原因2およびそれらの対応策は、どちらも資料の記述に関するものだと読める。しかし両者の違いと関係が分かりにくいのだ。
今回は、この例文の内容を理解するために、システム改修のための見積もり業務の流れを業務フロー図を使って抽出してみよう(図3)。
業務フロー図では、登場人物(アクター)、実施作業、やり取りする情報、の3要素が明確になっていればよい。ここでの登場人物は、見積もり担当者、改修対象となるシステムの業者、改修の影響が及ぶ他システムの業者の3者である。それぞれのレーンを作り、作業手順とやり取りする情報を記載していく。