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企業システムにおいて、AIはどのような分野に適用されているのだろうか。何ができれば「AI人材」になれるのだろうか。話題のAIだが、企業システムでの活用はまだ見えにくい。AI初心者のITエンジニアが持つ疑問をQ&A形式で徹底的に解説する。

Q.AIシステムの構築でこれから注意するポイントは?

A.AIの倫理や、AIを継続的に使うための仕組みづくりが課題に。

 AIは今後もどんどん進化していく。進化を踏まえてAIシステムの構築に取り組む際には、どのような注意点があるのか。倫理への配慮、運用保守体制の構築、そして技術進化への追随の3つが大きなポイントだ。

今後、AIを活用するうえで注意すべきポイント
今後、AIを活用するうえで注意すべきポイント
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 1つは最近、話題になっているAIの倫理だ。「今現在、倫理について気にしているITエンジニアは少ないかもしれないが、最終的にはAIシステムを構築するうえで大切な事項になる」とアビームコンサルティングの室住淳一P&T DigitalビジネスユニットAIセクター長は話す。

 AIはデータを学習し結果を出すため、「悪いデータを読み込むと、AIも悪い結果を出す」ことになる。悪意のある第3者が意図的に悪意のあるデータを読み込ませた場合、AIが人種差別的な結果を出したり、犯罪に加担するような予測をしたりといった可能性もある。「学習データはコントロール可能なため、運用時に悪意のあるデータを排除する仕組みを作る必要がある」と室住セクター長は話す。

 加えて「融資や採用などのプロセスにAIを適用する際には、『変な判断をしていないかどうか』の観点から確認し、説明できるポイントを作っておくことが必要になる」とアビームコンサルティングの宍倉シニアマネージャーは指摘する。

 2つめは運用保守体制の確立だ。AIに倫理的に問題のある判断をさせないためにも、AIシステム稼働後の運用保守体制を事前に決めておこう。「モデルに投入するデータを開発時点で確認する企業は多いが、稼働後に定期的に確認する体制を採っている企業は少ない」とアビームコンサルティングの室住セクター長は指摘する。モデルの精度低下時の対応も含めて、モデルの運用管理を実施する担当者を事前に決めることが求められている。

 3つめはAI分野の技術進化への追随だ。「2年前の知識は既に古いと考えたほうがいい」とシステムインテグレータの梅田社長は話す。企業向けIT分野の中でも最も進化が速いと言えるのがAI分野だ。一度、かかわりをもったら継続的にキャッチアップしていくことが必要になる。

 アクセンチュアは月1回から四半期に1回、世界中のAI関連のライブラリー、学習済みAIサービスを比較したリポートを社内で共有しているという。リポートの対象となっているライブラリーや学習済みAIサービスは約200種類ある。「実案件で使った経験も交え、どのようなライブラリーや学習済みAIサービスが最適かを常に見極めている」とアクセンチュアの保科マネジング・ディレクターは話す。