

すごいIT現場

目次
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変わる技術 変わらぬ思い
IT業界の技術の変化は今更ながらとても速い。筆者のようなベテランと呼ばれる年代は新しい技術の習得はおろか、基本的な情報をキャッチアップするだけでもなかなかしんどい。一方で人がやることや思いはIT業界であっても、今も昔もあまり変わらないことが結構ある。
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会社の生き残り戦略 独立、出戻り大歓迎
このコラムでも何度か触れてきたが、少子高齢化による人手不足は深刻である。近い将来、AI(人工知能)やロボットに置き換わる仕事も多いと言われるが、現実問題として今、目の前にある仕事をこなせるのは「人」である。新卒の争奪戦はますます激化しているが、中途採用市場も勝るとも劣らない激戦区である。
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イヤミに爆発寸前 最悪の引き継ぎ
Aさんは外資系企業の日本ブランチのITマネジャーのアウトソーサーとして経験豊富である。ワールドワイドではとても大きな企業なのだが、日本ブランチは数十人~百人以下くらいの規模で事業展開している会社を数社担当した経験があり、その分野では自信を持っていた。
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カネでは動かない? 企業が欲しがる精鋭
最近、IT関連のニュースで頻繁に見かけるのが「若手社員でも市場価値が高ければ、高額報酬で採用する制度を導入する」といった記事だ。NECは若手研究者を対象に新しい報酬制度を取り入れ、新卒でも実績を上げれば年収1000万円以上を支払うという。
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国も企業も当てにならない フィッシングは自己責任?
今回は最近、筆者に起きたちょっとした事件性のある出来事について紹介する。事件性と書いたように少々リスクがあるかもしれない内容なので、具体名などはぼかすことをお許しいただきたい。
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とにかくAIをやれ! そんな社長はダメなのか
AI(人工知能)、IoT、ブロックチェーン。いまIT業界と一般社会の両方で関心の高いIT系キーワードといえばこの3つだろう。そこに5Gも入ってきそうだ。よくも悪くも日本のIT業界はトレンドに乗り遅れまいと一生懸命になる。これはある大手ITベンダーのマネジャーAさんから聞いた話である。
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敵か味方か? 外部コンサルタント
ある日突然、自分の上司が外部のコンサルタントを連れて来たら、どう思うだろうか。その経緯や紹介の仕方にもよるだろうが、大きくは2つの見方に分かれるのではないか。1つは「自分が困っていることを上司が理解して、助っ人を連れて来てくれた!」という肯定的な見方、もう1つは「なんでコンサルタントが来たの?私の…
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Web会議があぶり出した理事会員のやる気
ここでは仮にその団体をX会と呼ぼう。X会は会員100人前後の小さな団体だが、地域活性化や連携ビジネスを推進するメンバーが全国にいる。資金的にも団体の運営に必要な経費は賄うことができる組織だ。X会の理事は15人いて、そのほとんどが「男性、中高年、日本人、そして中小企業の経営者」である。今の日本で「既…
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要注意フリーランス その共通点とは
フリーランスのITエンジニアというのはなかなか格好が良い。もちろん、フリーといっても様々で、仕事を引き受けたら軽々と片付ける「仕事人」と呼ぶにふさわしい実力者もいれば、本人の思いとは逆に、就職がうまくいかず定職を得られなくて仕方なくやっている人もいるだろう。格好が良いのは前者であるが、後者とて仕事…
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パッケージは継続もベンダーは交代
「パッケージそのものに大きな不満があるわけではない。ベンダーの保守サポートやフォロー提案に不満があるのです」。ある中小企業X社のシステム部長Aさんが本音をぶちまけてくれた。X社は基幹システムに統合業務パッケージを利用していた。ここではパッケージ名を仮に「ウルトラライダー」としよう。X社のウルトララ…
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7年の時を越え CESで反省
本コラムのタイトル「もっとすごい現場」は、7年前まで連載していた「すごい現場」の続編の意味で付けている。「すごい現場」は約5年間続いたが、毎年3月号では米国ラスベガスで1月に開催されるCESについて書いてきた。ちなみに筆者は2008年から今年まで12年間連続でCESに参加している。今回は7年ぶりに…
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ベテランほどつらい? チャットに悪戦苦闘
「最近、やたらとせわしなくて大変ですよ…息つく暇もない。マネジャーの仕事って以前からこんなでしたっけ?」。こうボヤくのは筆者とは旧知のSIベンダーのSEマネジャーA氏だ。世代的にはいわゆるアラフィフである。若い頃から優秀なSEとして評価され、その後プロジェクトマネジャーとして多数の実績を挙げてきた…
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共通化できないか 秘密保持契約書
システム構築のプロジェクトにおいて秘密保持契約書は必須であるといってよいだろう。秘密保持契約書の締結は、システム開発フェーズばかりでなく、提案段階でも必要になる場合が多い。RFP(提案依頼書)ではもちろんのこと、RFI(情報提供依頼)の段階でも、発注側が自社の事業計画や業務内容について競合他社に知…
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四万十から日本中へ テレワークの極致
働き方改革の一環として、テレワークが推奨されている。会社に来なくても在宅勤務やコワーキングスペースの利用、あるいはモバイルで駅や空港、ホテルなどでいつでもどこでも仕事ができるのは結構なことだ。IT業界にとってはテレワークの普及はビジネスチャンスでもあるので、多くのITベンダーが会社の施策として、自…
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現役バリバリを継続 シニアSEが選んだ仕事
本誌9月号の特集記事は「一生稼げるヒトになる シニアSE再充電」であった。また、日経コンピュータ8月16日号の特集は「シニアSEの現実 あなたは『戦力』か それとも『老害』か」である。少子高齢化を象徴するテーマである。筆者も50代半ばでまさにシニア世代だ。
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IT好き社長にご用心 趣味と混同して実害
テレビで流れる中小企業向けのパッケージソフトのCMを見ると今も昔も同じようなシナリオで制作されているものが多い。いかにもITが苦手といった風情の中小企業経営者に社員や製品キャラクターが「これからの経営には○○(製品名)が不可欠です。社長、今すぐ導入のご決断を!」と迫るストーリーだ。
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現行システムのままがいい 変化を嫌う中高年社員
PCやスマホでビジネス記事やコラムを斜め読みしていると、「働かない中高年社員とそれに翻弄される若手社員」といった類いを頻繁に見かける。これらの記事でいうところの中高年社員とは大抵の場合、筆者と同世代の50歳代のことだ。同世代のことを否定的に書かれて「コノヤロー」と思う半面、「あるよ、あるある」と納…
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先端IT人材の対応力に驚く、数学や英語にあふれる多様性
現在最も注目されているIT分野の1つがブロックチェーン技術である。仮想通貨の基盤技術として語られることが多いが、他の業務領域でも活用が期待されている。
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プロジェクトオーナーの力 根回しで役員決裁を通す
システム調達フェーズにおいて発注者側のプロジェクトチームが神経を使うべきことの1つに役員会の稟議決裁がある。この役員会決裁に予想外の時間を要するケースがあるからだ。
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冷静に対処できるか 悪気なきセキュリティ漏洩
ある中小企業の経営者からこんな話を聞いた。その経営者Aさんは、中小企業経営者が集まる任意団体に入っており、その月例会に参加したときに目を疑う事態に遭遇したというのだ。