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 これまで2年弱にわたりIoT(インターネット・オブ・シングズ)に関連するオープンなテクノロジーを紹介してきた本連載も今回で最終回だ。これまで主に実売されているデバイスにフォーカスしてきたが、今回はIoTという文脈で欠かせない無線技術を簡単に紹介していく。既に連載では「Sigfox」や「EnOcean」「ELTRES」を紹介したが、国内で利用可能な無線方式は多岐にわたる(図1)。いくつかの切り口で紹介していこう。

図1●国内で利用可能な無線方式
図1●国内で利用可能な無線方式
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高速なアンライセンスドバンド

 無線の免許を必要としない帯域であるアンライセンスドバンドには、おなじみのBluetoothやWi-Fiなどが含まれる。これらは主に2.4GHz帯が使われるが、Wi-Fiには5GHz帯も使われている。これらの方式は高周波数ゆえに高速なため、Wi-Fiは無線LANとして、Bluetoothはオーディオ転送などに使われる。

 Bluetoothの中でも「BLE(Bluetooth Low Energy)」は低速だ。しかし省電力ゆえにIoTデバイスには欠かせない。2.4GHz帯のIoT向け方式では「ZigBee」も忘れてはいけない。オランダのフィリップスのスマート電球「Hue」が採用している。

サブギガ帯

 アンライセンスバンドの中でもサブギガ帯と呼ばれる920MHz帯が近年とても注目されている。図1からわかるように乱立状態といってもいいだろう。

 「Z-Wave」は日本ではさほど普及していないが、北米ではホームセキュリティーの分野では確固たる地位を確立している。オフィスオートメーションやビルオートメーションなどの分野では、主に欧州でEnOceanが有名だ。もちろんこれらの方式は日本でも利用できる。

 一方日本国内に目を向けると「Wi-SUN」も使われている。とりわけ電力会社が一般家庭に設置を始めているスマート電力メーターはWi-SUNが使われている。

 Wi-SUNは大きく分けて3つの方式が存在する。1つめがスマートメーターで使われる「Wi-SUN Bルート」と呼ぶ方式だ。2つめはZ-Waveに対抗する「Wi-SUN HAN(Home Area Network)」だ。Wi-SUN HANは一部のエアコンなどに採用されている事例はあるものの、筆者が知る限りほとんど普及していない。最後が「Wi-SUN FAN(Field Area Network)」となる。マルチホップに対応しており、中継ノードを利用してエンドツーエンドの距離を延ばすことができる。主にスマートグリッド(次世代送電網)やスマートシティーといったユースケースが想定されている。

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