
長らく日本の基幹システムを支えてきたCOBOLは、2019年で生誕60周年、つまり還暦を迎えた。「古臭くて将来性がない」「新しい技術に対応できない」。COBOLにそんなネガティブなイメージを持っていないだろうか。実際の利用実態やエンジニアの意識を調査で浮き彫りにする。イメージとは裏腹の、若手中心の活気溢れるCOBOLシステム開発現場にも取材を敢行した。(安藤 正芳)
長らく日本の基幹システムを支えてきたCOBOLは、2019年で生誕60周年、つまり還暦を迎えた。「古臭くて将来性がない」「新しい技術に対応できない」。COBOLにそんなネガティブなイメージを持っていないだろうか。実際の利用実態やエンジニアの意識を調査で浮き彫りにする。イメージとは裏腹の、若手中心の活気溢れるCOBOLシステム開発現場にも取材を敢行した。(安藤 正芳)
COBOLの歴史
COBOLの正規名称は「共通事務処理用言語(Common Business Oriented Language)」である。米国防総省が設立した標準言語策定委員会(CODASYL:Conference OnData Systems Languages)が開発したプログラミング言語だ。
COBOLの長所
調査では、COBOLシステムが企業内にあるという回答者のうち、約54%が「当面、使い続ける」と答えた。これは今でもCOBOLにメリットを感じている表れだろう。ここからは、COBOLの長所について調査結果を見ていこう。
COBOLの短所
利用実態やリプレースの難しさを見てきたが、そもそもエンジニアは、COBOLに対してどんなイメージを持っているのか。ここからは、COBOLの短所についてアンケート結果を見ていく。いったいCOBOLの何が悪いのだろうか。
COBOLの利用実態
COBOLを利用し、活気ある開発現場の事例を見てきた。ここからは、日経 xTECHが2019年3月に実施した「COBOLに関する実態調査」の結果を基に、COBOLを取り巻く多様な実態に迫っていこう。COBOLの利用実態に加え、エンジニアがイメージする短所や長所についても見ていく。
「COBOLはもう終わり」。そんな考えは間違いかもしれない。第一線の現場では、最新の言語顔負けの開発を実践しているからだ。