
〈イラスト:串田 千麻〉
プロジェクトを取り巻く環境が目まぐるしく変わっている。プロジェクトマネジャーがリーダーシップやマネジメント能力を発揮する方法は限界になっている。そこで求められるのが、メンバーの力を引き出し、一丸となってゴールに向かうことを支援する「ファシリテーション」だ。ファシリテーション実践のポイントを解説する。
プロジェクトを取り巻く環境が目まぐるしく変わっている。プロジェクトマネジャーがリーダーシップやマネジメント能力を発揮する方法は限界になっている。そこで求められるのが、メンバーの力を引き出し、一丸となってゴールに向かうことを支援する「ファシリテーション」だ。ファシリテーション実践のポイントを解説する。
今夜も終電か。金曜日の夜、つり革に両手でつかまりながら、大手ITベンダーに勤務するプロジェクトマネジャーの原川は深いため息をついた。原川は35歳。現在、中堅製造業A社の生産管理システム刷新プロジェクトのプロジェクトマネジャーを務めている。プロジェクトは現在、総合テストの直前まで来ていたが、順調では…
原川のプロジェクトで開発を請け負っている協力会社A社では、遅れ気味になってきた進捗の対策会議が開かれていた。ユーザーから指定されたパッケージソフトを利用していたが、そのパッケージソフトが遅延の原因になっていたからだ。
プロジェクトは総合テストに入り山場を迎えていた。これまでは主に各チームで開発を進めてきたが、結合テストの段階で認識の違いや作業漏れが多数判明したのだ。
プロジェクトの進捗会議。開発フェーズも終盤を迎えているにもかかわらず、インフラリーダーの八木がユーザーから追加要望を受け入れて帰ってきた。