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 事業計画がまとまると、開発のフェーズ分けも決まってきます。JQベーカリー社のパンの定期お届けサービスの場合は、3カ年の計画になりました(図11)。フェーズ1では、基本的な機能やAIの基本形、基本的な管理画面を構築します。フェーズ2ではポイントプログラムやマーケティング目的のプッシュ型案内機能の構築などが入ってきました。

図11●フェーズを分けて計画を立てる
図11●フェーズを分けて計画を立てる
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 ここまで決まると、次の工程である要件定義の対象も決まります。つまり、要件定義の作業計画を立てられるのです。逆にここで決まっていないと、すべての機能を対象にするか、要件定義が始まってからフェーズ分けを検討することになるため、とても非効率です。

「次フェーズ計画作成」の作業

 いよいよ構想フェーズの最後の作業「次フェーズ計画作成」に入ります。次フェーズとは、要件定義フェーズです。構想フェーズの最後に計画を立てることで、要件定義フェーズを円滑に開始できるようにします。

 要件定義作業は、構想フェーズとは異なり、多くの関係者を巻き込まなくてはなりません。「何を誰がいつまでにやるか」を説明する資料がないと、協力を打診しにくくなります。打診される側も、どの程度の工数が必要かが分からなければ可否を判断できません。

 そこで、要件定義の作業計画も兼ねたプロジェクト計画書をしっかりと作り上げる必要があります。

 なお、プロジェクト計画書と要件定義作業計画書は分けて作成しても問題ありません。しかしこの段階でのプロジェクト計画書は、要件定義作業計画書と重複する内容が多くなります。例えばプロジェクトの体制図は、要件定義の体制とほぼ同じになるでしょう。本講座では、まとめて1つの計画書として作成することにします。

プロジェクト計画書を作成する

 表1のような内容を計画書としてまとめていきます。この表のうち、「作業分担・役割」の部分で、システム構成図を活用できます。規模が小さいサービスやシステムの場合は数人で要件定義を進めるのであまり考えなくてもよいのですが、規模が大きくなるとチームを組んで作業を分担する必要があるためです。

表1●プロジェクト計画書の構成
表1●プロジェクト計画書の構成
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 一般的な役割分担の仕方は、要件定義に必要となるスキルセットによってチームを分けるものです。システムのフロントエンド(画面要件)、バックエンド(サーバー側の機能や、関連する他システムとのインターフェース要件)、業務(業務要件)のように作業を分担します。