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 米Microchip Technology(マイクロチップ)社は、2つのデジタル・シグナル・コントローラー(DSC:Digital Signal Controller)を収めたIC「dsPIC33CHファミリー」を発売した(日本語ニュースリリース:PDF)。一方のDSCがマスター、もう片方がスレーブとして協調動作するように設計してあるという。

 例えば、マスターDSCがユーザインターフェース、システム監視、通信機能を実行している間に、スレーブDSCはリアルタイム処理が求められる制御コードを実行する、といった使い方である。より具体的な例として、デジタル電源では、スレーブDSCで大量の数値計算を必要とするアルゴリズムを実行し、マスターDSCで PMBusプロトコルスタック処理とシステム監視機能を行う。これで、システム全体の性能と応答性を向上できるという。全体の負荷を 2 つの DSCに分散させることで、スイッチング周波数の高周波化を図れ、小型の部品が使えるという。また、車載ファンまたはポンプに新製品を応用する際には、スレーブDSCで速度/トルクのリアルタイム制御を、マスターDSCでCAN FD (Flexible Data Rate)通信、システム監視、診断を行う。

新製品の機能ブロック図。Microchipの図
新製品の機能ブロック図。Microchipの図
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 マスターDSCのコアの演算性能は最大90MIPS(180MHz動作)、スレーブDSCのコアは最大100MIPS(200MHz動作)。どちらのコアも、以下の3つの方策で、既存DSC製品のコアに比べて性能を高めた。①コンテキスト切り換え可能なレジスターを追加して、割り込み応答性能を向上させた。②新命令の追加で、デジタル・シグナル・ プロセッサー(DSP)性能を高めた。③命令実行速度を向上させた。

 マスターDSCはプログラム用に最大128Kバイトのフラッシュメモリー(ECC付き)とデータ用に16KバイトのSRAMを備える。一方スレーブDSCはプログラム用に最大24KバイトのSRAM(ECC付き)とデータ用に4KバイトのSRAMを備える。このほか、A-D変換器やD-A変換器、PWM、アナログコンパレーター、タイマー、各種インターフェースなどの周辺回路もそれぞれに用意されている。

 電源電圧は3~3.6V。動作温度範囲は-40~+125℃。28ピン、36ピン、64ピン、80ピンのパッケージがある(形状はピン数により変わる)。28ピンパッケージ封止の「dsPIC33CH64MP202」を大量購入した場合の単価は2.00米ドル未満である。開発向けに、評価ボードは34.99米ドルの「dsPIC33CH Curiosity Board」(DM330028)などが、IDE(Integrated Development Environment)は「MPLAB X IDE」などが用意されている。

評価ボードの「dsPIC33CH Curiosity Board」(DM330028)。Microchipの写真
評価ボードの「dsPIC33CH Curiosity Board」(DM330028)。Microchipの写真
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