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 米IBM社と米Synopsys(シノプシス)社が3nm以降の半導体プロセス開発で協業する(日本語ニュースリリース)。両社のプロセス開発における協業は、1年ほど前にIBM社のブログページに、両社の共著記事として紹介されている(当該ページ)。

 1年前の共著記事によれば、かつての半導体プロセス開発では、対象は1つの素子だった。すなわち、1つのトランジスタが最適になることを目指してプロセスを開発していた。今回、両社が目指しているのは、集積回路が最適動作するプロセス開発である。すなわち、開発対象のプロセスで作るトランジスタを使って集積回路(回路ブロック)を設計し、その結果をプロセス開発にフィードバックする。フィードバックされた情報を参照して、新しいトランジスタのアーキテクチャーや、半導体素材、プロセスの各種オプションを効率的に絞り込んでいく。この集積回路設計を取り入れたプロセス開発手法は「DTCO:design technology co-optimization」と呼ばれる。

 今回の発表によれば、協業により、Synopsysは現在のDTCOツールフローを新しいトランジスタアーキテクチャやプロセスオプションに合うように改善していく。IBMは、プロセス・デザイン・キット(PDK)の早期開発が可能となる。このPDKを使って、同社のパートナー各社はIBMの最先端プロセスノードで得られるPPAC(Power, Performance, Area, Cost)を評価できる。

DTCOツールフローの例。Synopsysの図
DTCOツールフローの例。Synopsysの図
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