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 ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンは2018年11月6日、高スキル人材の需給状況調査「グローバル・スキル・インデックス」の結果を発表した。高スキル人材の確保の容易さを示す指標「人材ミスマッチ」で、日本は調査対象となった33カ国中最悪だった。特にデータサイエンティストや自動運転技術者など、急成長分野を担う技術系人材が不足しているという。

 英ヘイズ(Hays plc)が英オックスフォード・エコノミクス(Oxford Economics)と共同で調査を実施した。各国の公的機関が発表するデータを分析し、各国の人材の需給状況を調べた。

 人材ミスマッチのスコアは1~10ポイントで示され、ミスマッチが大きいほどスコアが大きくなる。日本のスコアは最悪の10。スペイン、ルクセンブルクと並び、高スキル人材の確保が最も難しい国という結果だった。特に不足している人材がデータサイエンティストや自動運転技術者、AI(人工知能)技術者、IoT(インターネット・オブ・シングズ)の専門家だという。「技術進化のペースに人材のスキルが追いついていない」(ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン マネージング・ディレクター・ジャパン マーク・ブラジ氏)。

「人材ミスマッチ」のスコアが高い国。日本はワースト1位だった
「人材ミスマッチ」のスコアが高い国。日本はワースト1位だった
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 ブラジ氏はミスマッチを生んでいる要因の1つとして日本の教育を取り巻く状況を挙げた。「日本は学歴社会で、日本人は大学に入った後は勉強を怠りがちだ。また高等教育は教養を身につける場とされており、卒業後に求められる実践的スキル開発の場になっていない」(同氏)。終身雇用制度の影響もあり、年功序列で昇給するため個人がスキルアップを軽視しがち、高スキル人材に対する給与が他国より低いといった弊害があるとする。

マネジメント層の給与比較
マネジメント層の給与比較
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 ミスマッチを解消するためには、将来必要になるスキルを見据えた教育・研修を充実させること、海外からの高スキル人材の受け入れを加速させることなどが必要だと同社は提言する。加えて、正社員かどうかにかかわらず、本人のスキルや成果に見合った報酬を用意することも重要とする。

 英国や米国、ドイツなど人材ミスマッチの解消で成果を上げている国では、高額の報酬で採用される高スキルのフリーランス人材が増えているという。日本では正社員が契約社員よりも優遇されているが、「他の市場では契約社員は価値が高いと考えられている。同じ仕事をした場合、正社員よりも契約社員の方が高い賃金を得る場合も多い」(ブラジ氏)。日本でも働く場所を柔軟に変える高スキル人材を増やすことが、ミスマッチ解消の1つの方法になり得るという。特にIT分野ではプロジェクト単位で完結する仕事が多く、こうした働き方になじみやすいとした。

ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン マネージング・ディレクター・ジャパン マーク・ブラジ氏
ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン マネージング・ディレクター・ジャパン マーク・ブラジ氏
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