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 IDC Japanは2019年2月13日、VR(仮想現実)とAR(拡張現実)の市場予測を発表した。VR/ARヘッドセットと関連するソフトウエアやサービスなどを合わせた日本国内のVR/AR関連市場は、2017年の約10億ドルから2022年には約34億ドルに伸びると予測するものの、法人は本格的な市場の立ち上がりに時間がかかり、伸び率は世界の他地域より小幅にとどまるとの見方を示した。

VR/AR関連市場の予測
VR/AR関連市場の予測
(出所:IDC Japan)
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 全世界でのヘッドセットの出荷台数は、2022年にVRヘッドセットが約3200万台、ARヘッドセットが約2200万台に上ると予測する。VR、ARとも中国市場などで高い伸びが期待できるとしている。一方で日本市場は、2022年にVRヘッドセットの出荷が約90万台、ARヘッドセットが約9万台にとどまり、世界の他地域と比較しても中東・アフリカなどに次ぎ低い成長率で伸び悩むとする。

VR/ARヘッドセットの出荷台数予測
VR/ARヘッドセットの出荷台数予測
(出所:IDC Japan)
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 日本では「PlayStation VR」がVRヘッドセット市場で50%以上のシェアを握り市場をけん引。今後は2020年の東京五輪・パラリンピック開催や第5世代移動通信システム(5G)の商用サービス開始に伴い、パブリックビューイングの需要が伸びると予測する。一方で法人需要は「研修でのシミュレーションや不動産のモデルルームでの眺望体験などで一定の引き合いがある」(菅原啓シニアマーケットアナリスト)ものの、業種や用途に広がりがみられないとする。

 同社が国内のビジネスパーソン1000人に対して実施したアンケート調査によると、VRのビジネス利用を阻害する要因は「VRヘッドセットの価格が高い」「VRを使うシステムの外注コストが高い」「VR対応スマートフォンが少ない」といった点が上位になった。ARのビジネス利用を阻害する要因は「外注コストが高い」「ARの体験内容を共有しにくい」「ARヘッドセットの価格が高い」が上位となった。菅原氏は「新たなユースケースを創出することに加え、メーカーがVR/ARヘッドセットの販路を家電量販店に広げるなどして、体験できる環境を増やし市場の裾野を拡大することが急務だ」と指摘した。