ドイツ・フォルクスワーゲン(Volkswagen)は2019年4月5日、中国ガンフォンリチウム(Ganfeng Lithium;GFL)と電池セルの原料となるLiの長期供給に関する覚書に署名したと発表した。GFLは、今後10年間VWグループとその電池サプライヤーにLiを供給する。

電池生産のバリューチェーン
電池生産のバリューチェーン
原料調達先は世界各国に広まる(出所:Volkswagen)
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 世界で電動車が増えることは、原材料市場に大きな影響を与える。世界のLi需要量は2023年までに2倍以上になると予想されている。VWグループはGFLを戦略的パートナーとすることで、原料の必要量とコストを計算するうえでの安全な基盤を構築できる。

 VWグループは今後10年間で70モデル以上の電動車を投入する計画だ。今後10年間で2200万台の電動車を生産し、2025年には販売する車両の約1/4が電動車となる。これを実現する場合、今後数年間で電池原料の需要が急速に増加する。電動化計画にはこの原料の確保が課題となる。そのため、今回のGFLとの合意は、VWグループの電動化計画を進めるうえで重要な意義がある。

電池事業の長期戦略
電池事業の長期戦略
コバルト代替、長寿命化、原材料リサイクル(出所:Volkswagen)
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 GFLは、様々なLi製品を生産する世界有数のLiメーカーだ。VWは2025年から全固体電池の小規模生産を目指している。VWとGFLは、Liの供給に加え、電池のリサイクルや全固体電池など、将来のさまざまなトピックについても協力することで合意している。