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 米グーグル(Google)は2019年5月29日、千葉県印西市の千葉ニュータウンにある「グッドマンビジネスパーク」にデータセンター(DC)用地を購入したと発表した。日本国内で初のDCで、クラウドサービスなどに使用する。運用開始時期は未定としている。

 グーグルのクラウドサービス「Google Cloud Platform」のリージョンは既に東京と大阪に存在するが、どちらも自社建物ではなくDC事業者の施設を借りていた。グーグルは自社DC建屋を建設する理由を説明していないが、グーグルがDC建屋に求める「高密度」「低PUE」などの要件が既存施設で満たせなくなったことから、自社による建設に動いた可能性がありそうだ。

グーグルのデータセンターはサーバー密度が非常に高い
グーグルのデータセンターはサーバー密度が非常に高い
出典:米グーグル
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 グーグルは近年、ディープラーニング(深層学習)専用プロセッサ「TPU」シリーズを自社開発してDCで利用しているが、TPUの稼働条件は年々厳しくなっている。最新版の「第3世代TPU」に至ってはプロセッサー1個で400ワットもの電力を消費するだけでなく、冷却に液冷を使用する。DC建屋には大きな床荷重だけでなく、膨大な廃熱を効率よく処理できる水冷用配管設備などが必要だ。

液冷を採用した第3世代TPU
液冷を採用した第3世代TPU
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 グーグルはこうした要件を備えたDCを世界中で建設している。しかしアジアにはこれまで台湾とシンガポールにあるだけだった。日本にも独自のDCを建設することで、TPUなど特殊なハードウエアを使用したクラウドサービスを提供しやすくなる。

 同社が自社DCの建設場所として選んだ千葉ニュータウンは、大手金融機関やDC事業者、システムインテグレーターなどの巨大DCが集まる首都圏屈指の「データセンター銀座」として知られる。近年はクラウド事業者を中心に複数のDCを広帯域のネットワークで接続するニーズが高まっている。そのためにはDC間の距離は短いほうが良い。つまり巨大DCが他の巨大DCを呼び寄せる構図が生まれている。