米国の携帯電話事業者を中心とする業界団体であるCTIAは2019年6月20日、最新の年次調査レポート「CTIA’s 2019 Annual Wireless Industry Survey」を発表した(CTIAのニュースリリース)。同調査は1985年から続いており、2019年版ハイライトの「2019 Annual Survey Highlights」は同協会のWebサイトからダウンロードできる。
主な結果は表にまとめられている。
それぞれの報告内容は下記の通り。
米国内の無線データ通信量は、2018年の1年でほぼ2倍に
2018年に米国で使用されたモバイルデータ量は28.58兆メガバイトで、2017年からは12.89兆メガバイト増え、前年比82%強の伸びとなっている。4Gサービスが始まった2010年の3880億メガバイトからは73倍の増加となる。
業界への投資額は上昇傾向
2018年に無線通信プロバイダーが投資した資本支出額はトータル274億米ドルで、2017年から約18億米ドルの伸びとなっている。2010年からの総額では2530億米ドルを超える。
5Gサービス開始に向け基地局増設
2018年には、米国内で34万9344の基地局が稼働しており、2017年から2万5000基以上増設されている。これは4Gサービスが開始された2010年から2011年以来の前年比増加となる。
IoT機器などへの接続数が増加
2018年は、米国内のモバイル機器接続数が4億2170万台と、前年から2150万台増加した。このうち、2億8470万台はスマートフォンだが、スマートウォッチやIoT機器、コネクテッドカーなど、データ通信のみを行う機器類の伸びも著しく、成長率は10%以上で、1億3940万台に達している。
音声通話とテキストメッセージも依然重要な役割を果たす
米国の消費者は2018年も依然として音声通話に2.4兆分を費やしており、これも2017年から10%近く増加している。また、2兆件のテキストメッセージをやり取りしており、こちらも2017年から16%の伸びを示している。