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開発設計マネジメントのフレームワーク

 まず、今回の調査の基になった開発設計マネジメントのフレームワークについて解説する(図1)。筆者らは、開発設計マネジメントを「開発設計戦略」「開発設計プラットフォーム」「開発設計業務推進能力」という3つの大項目で定義している。経営・事業目標から開発設計現場までのつながりを意識したフレームワークであり、すなわち「経営・事業目標に紐づいた開発設計戦略を立案」「戦略に沿った開発設計プラットフォームを整備」「プラットフォームを有効活用するためのプロジェクト推進や機能別組織の運営能力の向上」を一気通貫で計画・実行していくというフレームワークである。

図1●開発設計マネジメントのフレームワーク
図1●開発設計マネジメントのフレームワーク
(出所:PwCコンサルティング)
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 このフレームワークに基づいて、3つの大項目をブレークダウンしたのが図2である。例えば、「開発設計戦略」は「製品・サービス戦略」「組織・人材戦略」「投資戦略」の3項目から成り立つ。「開発設計プラットフォーム」は4項目、「開発設計業務推進能力」は2つの項目に分類する。図2中で「開発設計機能」には、研究や開発、設計を担う部署だけでなく、品質保証や生産技術など、開発設計のサポートや、開発と生産のつなぎを担う部署も含まれる。

図2●開発設計マネジメントの各項目の概要
図2●開発設計マネジメントの各項目の概要
(出所:PwCコンサルティング)
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 筆者らは、これら開発設計マネジメントの各項目について、目指す姿を表1のように定義している。

表1●開発設計マネジメントの「悪い状態」と「目指す姿」
表1●開発設計マネジメントの「悪い状態」と「目指す姿」
(出所:PwCコンサルティング)
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 これらの各マネジメント項目全体を俯瞰して目指す姿を表現したものが図3になる。

図3●開発設計マネジメントの目指す姿
図3●開発設計マネジメントの目指す姿
(出所:PwCコンサルティング)
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 今回の調査では、開発設計マネジメントの各項目について、以下の5段階のマネジメント水準を設定し、回答者の所属企業が現状でどの水準にあるかをアンケートで聞いた。

<マネジメント水準>
レベル1: 取り組みが根本的に不足し、成果が出ていない
レベル2: 努力しているが、成果が出るまでには至っていない
レベル3: 成果が部分的に出始めている
レベル4: 業界トップレベルではないが、成果が出て進化を継続している
レベル5: 業界トップレベル

 表1の「悪い状態」がレベル1、「目指す姿」がレベル4の状態と位置付けて見ていただきたい。レベル4はレベル3に加えてさらに継続的改善サイクルが回っている状態、レベル5はレベル4の水準が業界トップレベルの域にまで達している状態だ。この5段階のレベルで、レベル1~2を「マネジメント水準が低い」、レベル4~5を「マネジメント水準が高い」と定義している。

 それでは、以上を踏まえて「業績とQCD水準の関係性」と「QCD水準とマネジメント水準の関係性」がどのような結果になったかを紹介する。