PR

 香りを発生させるVR(仮想現実)デバイスの開発を手掛ける米ベンチャーのバクソー(VAQSO)は2019年7月30日、VRコンテンツ制作のORENDA(オレンダ、東京・港)と共同開発したフローズンの味が変わるVR「Tasted VR」を発表した。記者発表会ではいちごやレモン、メロン、ブルーハワイの香りをVRデバイスで発生させて、フローズンが味を「変える」様子をデモンストレーションした。

 発表会には声優や女優として活動する紅音(あかね)さんが登場し、VRデバイスを装着してフローズンを試飲した。初めにいちごの香りを発生させてフローズンを口にすると「これはいちご味のフローズンですよね」とそれが当然のような反応を見せた。次に手に持ったトリガーで操作してレモンの香りを発生させると「レモン味になりました!?」と驚き、最後にVRデバイスを外して手元のフローズンを飲んだ際には「これ、なんですかね……」と、香りで自分の味覚が左右された事実を不思議がっていた。

「いちご味」のフローズンを体験する紅音(あかね)さん
「いちご味」のフローズンを体験する紅音(あかね)さん
(撮影:森元 美稀)
[画像のクリックで拡大表示]

 記者も体験してみると、いちごとレモンは、はっきりとその味が感じられる”気がした”。実際に飲んだのはスポーツドリンクのような味を付けた無臭のフローズンである。市販されているかき氷のシロップはどの色も味は同じとされ、香料が各味を再現しているのと同じ原理だ。

 バクソーによると、人間が舌で感じる味覚は五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)が1割で、残り9割は嗅覚による風味であるという。同社のVRデバイス「VAQSO VR」は香りを専用カートリッジ(最大5個搭載可能)から放出し、VR映像とリンクさせて没入感をより高める製品である。これまで旅行のVR体験や香水のプロモーションなどに使われてきたという。

香りを発生するVRデバイス「VAQSO VR」。VRゴーグルの下に装着して使う
香りを発生するVRデバイス「VAQSO VR」。VRゴーグルの下に装着して使う
(出所:VAQSO)
[画像のクリックで拡大表示]

 今回の「いちご味」を再現するには、市販のいちご香料をただ使えばいいというものではなく、香料を独自調合した。フローズンを選んだのは、試作の結果、「甘くて冷たいもの」が最も味覚を「再現」しやすかったからだという。

 バクソーは現在、VAQSO VRの開発向けキットを999ドルで販売している。2019年秋に量産モデルの生産を始める予定で、価格を抑えられる見通しだとしている。

2019年8月3~4日にカラオケファンタジー新宿東口店で一般向けにTasted VRの体験キャンペーンを催す
2019年8月3~4日にカラオケファンタジー新宿東口店で一般向けにTasted VRの体験キャンペーンを催す
(出所:VAQSO)
[画像のクリックで拡大表示]