仮想通貨交換所「Zaif」の旧運営元であるテックビューロは2019年8月22日、仮想通貨交換業を廃業すると発表した。Zaifの運営は2018年11月にフィスコ仮想通貨取引所へ事業譲渡を済ませており、現行のZaifのユーザーには影響ない。
テックビューロが運営していた旧Zaifは2018年9月に何者かの不正アクセスを受け、約67億円相当の暗号資産(仮想通貨)を窃取される資産流出事件を起こし、金融庁から3度目となる業務改善命令を受けていた。これを受けて同社は仮想通貨交換業からの撤退を決め、同年11月にZaif事業をフィスコ仮想通貨取引所へ譲渡。残務整理を済ませたうえで仮想通貨交換業を廃業し、会社を解散する方針を表明していた。
旧Zaifのユーザーが持つ仮想通貨は本人の承諾を得たうえで現行のZaifへ移行したが、移行を承諾しないユーザーの仮想通貨は引き続きテックビューロが預かった状態となっている。これについて同社は、日本円へ換算したうえで旧Zaifに登録されている銀行口座に返金する手続きを受け付ける。受付期間は2019年9月2日~11月30日。この期間が終了後、テックビューロは旧Zaifに残る全ユーザーを退会とし、未返金の残額は大阪法務局に供託のうえ仮想通貨交換業の廃業手続きに入る。最終的な廃業日は未定としている。