米アマゾン ウェブ サービス(Amazon Web Services)が2019年8月23日に起こしたクラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」東京リージョンの大規模障害で、AWSのこれまでの報告に含まれていない別のサービスでも障害が起こっていたとみられることが、利用企業やパートナーへの取材で8月28日までに分かった。
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障害が起こっていたとみられることが新たに分かったのは、アプリケーションロードバランサーの「ALB」、インメモリーキャッシュの「Amazon ElastiCache」、データウエアハウスの「Amazon Redshift」。このうち、ALBは冗長構成の要となるサービスだ。ALBで実用上問題となるレベルの障害が発生したとみられ、これが原因でアベイラビリティーゾーン(独立性の高いデータセンター群)横断の冗長構成にしていたシステムでも想定通りに動作しなかった可能性がある。
AWSはこれまでの報告で、障害が起こったサービスとして仮想マシンの「Amazon EC2」とそのディスク「Amazon EBS」、リレーショナルデータベースの「Amazon RDS」の3つのみに言及していた。AWSは障害が発生したサービスについて「調査中」(アマゾン ウェブ サービス ジャパン広報)としている。