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 量子コンピューターが現在のコンピューターをはるかに超える計算能力を持つことを示す「量子超越性」を米グーグル(Google)が実証したもようだと、英フィナンシャル・タイムズ(FT)が2019年9月20日(英国時間)に報じた。量子コンピューター開発が大きなマイルストーンに達した可能性がある。

 FTによれば、グーグルの研究者による論文が米航空宇宙局(NASA)のWebサイトに一時的に掲載されたという。グーグルとNASAは量子超越性分野で提携している。グーグルの研究者はその論文で、現在最高速のスーパーコンピューターである「Summit」を使っても解くのに1万年かかる問題を、グーグルの量子コンピューターが3分20秒で解いたと主張したという。用途は乱数生成とみられる。

 グーグルの量子コンピューター開発を指揮する、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校のジョン・マティニス(John Martinis)教授は当初、72量子ビットを搭載する量子プロセッサー「Bristlecone」を使って量子超越性を示すとしていた。しかし同プロセッサーでの実験が難航したため、グーグルは53量子ビットを搭載する新しい量子プロセッサー「Sycamore」を開発して、量子超越性を示したとFTは報じている。米IBMも2019年9月に、同社の量子コンピューター「IBM Q」を53量子ビットに拡張したと発表済みだ。