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 米Diodes(ダイオーズ)社は、最大1.5A出力のチャネルを2つ備えるフラッシュ光向けLEDドライバーIC「AL3644」を発売した(ニュースリリース)。特徴は2つある。1つは、搭載したI2Cインターフェースを介して、出力電流をユーザーが設定できることだ。1.4m〜1.5Aの範囲において、128ステップで設定できる。もう1つは、今回の新製品とアドレス設定が違う「AL3644TT」を2個並列に接続することで最大4チャネル出力のフラッシュ光向けLED駆動回路を構成できることだ。つまり、最大6A出力(1.5A×4チャネル)が得られることになる。フラッシュ光のほか、トーチ光の出力にも使える。主な応用先は、スマートフォンやウエアラブル機器などを挙げている。

最大1.5A×2チャネル出力が可能なフラッシュ光向けLEDドライバーIC。Diodesのイメージ
最大1.5A×2チャネル出力が可能なフラッシュ光向けLEDドライバーIC。Diodesのイメージ
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 同期整流方式を採用した昇圧(ブースト)型DC-DCコンバーター回路で構成したLEDドライバーICである。フィードバックループの制御方式は電流モードである。スイッチング素子はハイサイドスイッチ(pチャネルMOSFET)と、ローサイドスイッチ(nチャネルMOSFET)の両方を集積した。オン抵抗はハイサイドスイッチが86mΩ(標準値)、ローサイドスイッチが65mΩ(標準値)である。入力電圧は+2.5〜5.0V。スイッチング周波数は2M〜4MHzの範囲でユーザーが設定できる。4MHzに設定すれば、出力コンデンサーに10μFの積層セラミックコンデンサー、出力インダクターに低背品が使えるようになる。変換効率は、フラッシュ光モードとトーチ光モードのどちらも85%以上が得られるという。

 フラッシュ光のタイムアウト機能や、LED素子の過熱保護機能、LED素子のオープン/ショート不良検出機能、サーマルシャットダウン機能、入力電圧の低電圧保護機能を備える。パッケージは、実装面積が1.75mm×1.35mmの12端子U-WLB1713。動作温度範囲は−40〜+85℃。価格は明らかにしていない。