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 東芝デジタル&コンサルティング(本社川崎市、以下TDX)はスペイン・ゲスタンプ(Gestamp)のドイツ工場において、シャシー部品の溶接検査に人工知能(AI)やIoT(Internet of Things)を活用する実証実験を開始した(ニュースリリース)。音波とカメラの撮影データを分析することで溶接部品の不良を検知し、品質向上を図る()。

図:AI・IoTを活用した溶接検査の概要
図:AI・IoTを活用した溶接検査の概要
(出所:東芝デジタルソリューションズ)
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 今回の実験では、溶接工程で部品の治具にAE(Acoustic Emission)センサーを設置し、高周波数帯の音波を検出して物体の破壊や変形をとらえる。併せてカメラで溶接部品を撮影し、それらのデータを蓄積するとともに、AIで解析する。具体的には、AEセンサーの波形分析による内部検査と画像分析による表面検査、両者のクロス分析を実施し、溶接工程で発生した不良を検査工程以前に見つけ、アラートを発する。これによって不良の流出を防止でき、検査工程の効率化と自動化につながる。

 TDXとGestampは2018年4月から、Gestampの英国工場で部品溶接検査に関するPoC(Proof of Concept、概念検証)を実施。一般に橋梁や大規模ビルの損傷検知などに使われるAEセンサーを工場の製造工程に導入し、東芝のAI技術や分析技術を組み合わせることで、従来に比べて高精度な溶接検査を実現していた。2020年3月までの今回の実験を通して、さらに検出精度を高める計画だ。

 Gestampは実験の結果を踏まえ、他工場にもシステムを展開する考え。TDXは、同社の株主である東芝や東芝デジタルソリューションズ(本社川崎市)、TDXとGestampの両方に出資する三井物産と協力し、システムの精度向上と商用化に向けた取り組みを加速するという。