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 スウェーデンのボルボトラック(Volvo Trucks)は2019年12月10日、建設資材輸送や都市間輸送向け大型電動(EV)トラックのコンセプトカーを開発したと発表した。同社の計画では、まず欧州の限られた顧客に少数を提供し、試験運用してもらうことから始める。より一般的な販売はその後になる。

低騒音で排気ガスの出ないEVトラック
低騒音で排気ガスの出ないEVトラック
(写真:Volvo Trucks)
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 大型EVトラックは走行中の騒音レベルが低く排ガスが出ないため、ドライバーや建設作業員の作業環境改善に役立つ。騒音が少ないため、特に早朝や深夜など道路が混雑していない時間帯の作業が可能になり、大規模な建設プロジェクトや都市周辺の輸送の合理化にもつながる。

 欧州では、都市間輸送に使われるトラックの平均年間走行距離はおよそ8万kmで、物流の8割はトラックが担っているという。EVトラックが増え、再生可能エネルギーで発電された電力を使用すれば、輸送分野における環境への負担をかなり小さくできる。同社は11月から都市部用途向けEVトラックを発売した(関連記事)。環境や気候への影響を減らすため、小型トラックだけでなく重量物輸送用の大型トラックでもEVは競争力のある選択肢になると見ている。

 電動車の普及速度は多くの要因に左右される。充電インフラの大幅な拡充が必要であるとともに、地域の電力網が長期的に十分な電力を提供できることを保証する必要がある。また、物流業者が電動車に投資するように誘導するには、財政上と運用上の金銭的なインセンティブが必要になる。

 とは言え、輸送分野の大型車の電動化には時間がかかるため、今後もエンジン効率の改善を継続させることも重要だとする。現在のトラック用エンジンは、ディーゼルや液化天然ガス(LNG)、バイオディーゼル燃料の一種である水素化植物油(HVO)など様々な燃料が使われており、これらの技術はさらに発展できる可能性があるという。