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 2019年12月4日に日本電子計算の自治体向けIaaS「Jip-Base」および、それを利用していた50自治体でシステム障害が発生した問題で2019年12月13日、複数の自治体が本番環境とは別のクラウド環境によるシステムの再構築を進めていることが分かった。

 その一つである大阪府和泉市は、「現在はバックアップ用システムで稼働しているが処理能力に限界があるため、業務に支障が出ている。12月14日の土曜日に作業をして、週明けの12月16日から再開できる見込み」とコメントした。

 千葉県浦安市や愛知県東浦町も同様に別クラウド上での再構築の検討を始めており、例えば浦安市ではまだ再開できていない要介護認定などの介護保険業務システムを別クラウドで再構築する方向で進めている。いずれの自治体も「日本電子計算に本番環境とは別のクラウドの領域を用意してもらい、そこに業務システムを立て直す」(和泉市)という。日本電子計算は再構築に関し、「現状のお客様の個別システムの復旧状況についてはコメントできない」と回答した。

 和泉市によると、日本電子計算と結んだ契約ではシステム障害から再開までの時間は4時間だったが、障害発生からすでに10日目に達している。「クラウド上では本番機とバックアップ機など2重化の構成にしていた」(東浦町)という複数の自治体の証言からすると、なぜ日本電子計算のクラウド内部で冗長化機能が働かなかったかに注目が集まる。しかし同社は、自治体にも対外的にも詳細な説明を行っていない。ある自治体担当者によると、「障害の発生箇所であるストレージ装置も冗長化していたが、冗長化の機能がうまく動かなかったとの説明しか日本電子計算から受けていない」という。