フィンランドNokia(ノキア)は2019年12月12日、世界初とするSA(Standalone)5G NRによる自動鉄道管理システムをドイツ鉄道(Deutsche Bahn)から受注し、独ハンブルクでの試験実施後に納入すると発表した(Nokiaのプレスリリース)。ドイツ鉄道のSバーン(ドイツ都市近郊鉄道)運行管理自動化プロジェクトの一環として進められる。この活動を通して、5G技術が鉄道管理の自動化に必要な要件を満たすかどうかを確認し、今後の5Gベースの鉄道向け移動通信システム(Future Railway Mobile Communication System、FRMCS)仕様標準化に向けた、重要な足がかりにしたいとしている(関連記事)。

出所:Nokia
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 今回のプロジェクト「Digitale S-Bahn Hamburg」は、ハンブルクSバーン21号線のBerliner Tor駅から23kmの区間を対象とする。試験走行では、Nokiaの5Gを利用した列車制御システムによる、乗客も運転手もいない無人の自動運転列車の、Bergedorf 駅付近でのポイント切り替えデモなども実施する。2021年までの運用開始を目標としている。

  Nokiaでは、既にGSM-R(GSMをベースとした鉄道用無線通信規格)を用いたシステムを、世界22カ国、10万9000kmの路線に適用。世界110超の鉄道会社にネットワークやサイバーセキュリティ―、IoTやデータ分析に関するシステムやソリューションを提供している。

 今回は、初の5G SAを使ったソリューションとして、3GPP準拠の仕様に基づき、線路脇の機器類と5Gで通信することで、列車運行の一部自動化から自動運転までを実現にする。同社は、こうした技術が今後、国境を越えた運用管理や鉄道インフラの性能、定時運行率、乗客の体験改善など、様々な面でプラスの効果を発揮するという。