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 米インテル(Intel)は、イスラエルの人工知能(AI)処理用チップメーカーであるハバナラボス(Habana Labs)を買収した(ニュースリリース)。買収金額は約20億米ドル(約2200億円)だという。

 Habana Labsはイスラエルのテルアビブに本社を置く、データセンター向けニューラルネットワーク処理チップを手掛ける非上場の半導体メーカー。創業が2016年のスタートアップ企業である。同社は、ニューラルネットの学習処理IC「Gaudi HL-2000」(ResNet-50を1650画像/秒の学習速度)と、学習済みニューラルネットワークを使った推論処理IC「Goya HL-100」(ResNet-50で1万5453画像/秒の推論速度)、およびこれらを搭載したカードやモジュールなどを提供している。このうち、Gaudi HL-2000は、チップ内にRoCEv2(RDMA over Converged Ethernet version 2)プロトコル対応のRDMA(Remote Direct Memory Access)機能を内蔵しており、Ethernetに直結して最大2Tビット/秒の通信が可能だという。

左はメザニンカードの「Gaudi HL-20X」。右はPCI Express Gen 4.0カード「Goya HL-1000」。
左はメザニンカードの「Gaudi HL-20X」。右はPCI Express Gen 4.0カード「Goya HL-1000」。
Gaudi HL-20Xにはニューラルネットの学習処理IC「Gaudi HL-2000」を、Goya HL-1000にはニューラルネットワークを使った推論処理IC「Goya HL-100」を搭載した。(写真:Habana Labs)
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 Intelにとって、米ナバーナ・システムズ(Nervana Systems)と米モビディアス(Movidius)に続く3社目のAI処理チップメーカーの買収となる。ただし気になるのは、今回買収したHabana Labsは、Nervanaの製品/技術とかなりかぶることである。実際Intelは、Nervanaの技術をベースにした学習処理チップ「NNP-T1000」と推論処理チップ「NNP-I1000」を先月(2019年11月)に発表したばかり(関連記事)。NNP-T/NNP-Iは、Gaudi/Goyaの競合製品と考えられる。この点でどのように折り合いを付け、今後の事業展開を図るのかは現時点では不明である。なお、Habana Labsは、今回の買収後も独立子会社として現在の経営陣によって事業が継続される。