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 京都市はNEC製メインフレーム上で約30年稼働する基幹系システムのバッチ処理をオープンシステムに刷新するプロジェクトにおいて、サブシステムの1つである新福祉系システムの稼働を当初予定の2020年1月から延期する。再稼働の日程は確定していない。京都市総合企画局が2019年12月23日の京都市会で明らかにした。

京都市が京都市会で公開した資料
京都市が京都市会で公開した資料
(出所:京都市)
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 延期の原因は新福祉系システムのバッチ処理で生じている「不具合の収束が本年中に見込めないこと」(総合企画局の資料)である。開発ベンダーであるキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は2019年12月13日、京都市に対し「ほとんどの評価項目に残課題があり、2020年1月の本番稼働の品質に満たないため、品質確認のためのテストが必要」との旨を報告した。稼働延期により京都市は「現行システムの端末経費等が生じる」として追加費用を見込んでいる。

 京都市は2014年から80億円以上を投じて基幹系刷新に取り組んでいる。バッチ処理を巡っては一度失敗しており、仕切り直したものの再び失敗を重ねた格好だ。

スケジュールと委託内容(2017年度以降)
スケジュールと委託内容(2017年度以降)
(出所:京都市)
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 前回の失敗は約11億円で落札したITベンダーのシステムズ(東京・品川)が当初稼働予定の2017年1月に間に合わせられなかった。両者は現在、係争関係にあり、システムズは約2億円の未払い金の請求、京都市は合計約8億円の既払い金の返還と損害賠償を互いに求めている。

 仕切り直しのプロジェクトは2018年3月にキヤノンITSが約15億円で落札した。バッチ処理のオープン化の対象は新福祉系システムと新住基・税系システムの2つあり、後者の稼働時期は当初計画通り2021年1月から変更していない。