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 日本の携帯大手がかつて開発に注力していた多機能型携帯電話のフィーチャーフォン、いわゆるガラケーの中に、時計やカレンダー機能が2020年以降に対応していない機種があるとの報告がユーザーから相次いでいる。2020年1月1日になると、時計が「0月0日0時0分」を指して動かなくなったりカレンダーが2000年に戻ったりするという。いわば「2020年問題」ともいえる症状だ。

報告があった1機種であるソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「W43S」
報告があった1機種であるソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「W43S」
(出所:ソニーモバイルコミュニケーションズ)
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 報告はいずれもKDDIと沖縄セルラー電話が2000年代後半に発売したソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現ソニーモバイルコミュニケーションズ)製の端末に集中しているもようだ。2006年に発売した「W43S」や2007年発売の「W53S」、2008年発売の「W64S」や同機種をベースにした「S002」のユーザーが、「時計が0時0分で止まった」といった症状をソーシャルメディアに投稿している。

 いずれの機種も3G(第3世代移動通信システム)までにしか対応していない。このためKDDIが2022年3月末に3Gサービスを終了すると携帯電話としては使えなくなる。KDDIは「ユーザーの報告などで事態を把握した。メーカーに問い合わせ、原因の調査や対応の協議を始めた」(広報部)としている。現象が起こっている機種の特定も進めているという。

W43Sの日付・時刻設定に関するマニュアルの説明。設定できる範囲は「2019年12月31まで」となっている
W43Sの日付・時刻設定に関するマニュアルの説明。設定できる範囲は「2019年12月31まで」となっている
(出所:ソニーモバイルコミュニケーションズ)
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 ただし、対象機種である「W43S」の製品マニュアルを見ると、開発時に発見できなかったバグではなく、製品の仕様である公算が大きいことが分かった。マニュアルの「日付・時刻の設定」の説明では、日付と時刻の入力範囲が「2000年1月1日から2019年12月31日まで」となっているからだ。当時のガラケーの機種変更のサイクルや3Gサービスの寿命などを考慮して、2020年以降もこれらの機種が利用されることはないと判断した可能性がある。