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 九州電力は2020年1月14日、システム障害のために料金請求の遅延や誤請求が発生していると発表した。1月15日午後時点で復旧しておらず、「復旧のメドは立っていない」(広報)としている。現時点で最大8万3870件の電力料金を請求できないなどの影響が出ている。復旧に手間取った場合、さらに影響が拡大する可能性があるという。

九州電力のシステム障害の原因
九州電力のシステム障害の原因
(出所:九州電力)
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 九州電力によれば、2020年4月に予定する発送電事業の分社化に向けて、年末年始にシステムの移行作業を実施し、2020年1月に新システムを稼働させた。新システムのうち、住宅などに設置した計量器の検針結果を基に電気使用量を計算する新しい「託送料金計算システム」で障害が発生した。

 新システムで最初に計算処理を実行したのが1月8日だったが、使用量を正しく計算できないケースが多発していることが判明し、システムの利用を停止した。使用量の計算には、旧システムから移行した12月の検針結果データと、新システムに入力した1月の検針結果データが必要だが、移行プログラムに不具合があり、正しく計算できないケースが出たという。

 検針結果データが膨大にあるため、九州電力は全データではなく、想定されるパターンを網羅した一部データを使って移行テストを実施していた。このテストで想定漏れがあり、実データを使った移行で異常が発生した。例えば移行プログラムで検針値の桁数変更が正しく処理されず、実際の10分の1の数値に変わって移行されるケースがあったという。