システム開発のebsは2020年4月から、ローン債権の管理機能を備えたSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)の提供を始める。システムの動作基盤に米アマゾン・ウェブ・サービスのパブリッククラウド「Amazon Web Services(AWS)」を採用した。顧客企業はパッケージソフトを使って自社でローンシステムを構築・運用する場合と比べて、コストを10分の1程度に抑えられる見込みだ。

 ebsの主力製品で、ローンの契約や残高などの管理機能を備えたパッケージソフト「eSCOFI(エスコフィ)」をSaaS型で提供する。パッケージ型のeSCOFIは国内の大手銀行や通信会社が採用している。

 新サービスは新たにローンサービスの提供をもくろむ通信会社などへの提供を想定している。対象商品は住宅ローンやカードローンなどで、極力改修がない形で利用してもらうことを見込む。AWS上のシステム運用サービスは、日本能率協会グループのジェーエムエーシステムズが手掛ける。

ebsが提供を始めるローン債権管理サービスのイメージ
ebsが提供を始めるローン債権管理サービスのイメージ
(画像提供:ebs)
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 価格は最小構成で、かつシステム改修がないケースで、初期費用が1900万円から、月額利用料が160万円からになる見込みだ。最短2カ月ほどでサービスを導入できる。ebsは今後3年間で20社からの受注を狙う。

 ここにきて、従来の金融機関だけでなく、様々な業種の企業が既存の商品やサービスと組み合わせる形でローンなどの金融サービスを提供し始めている。しかし、新たにローンサービスを提供するには、契約や残高などを管理するためのシステムが必要で、同システムの開発に多額のコストと時間がかかっていた。

 一般的に、専用のパッケージソフトを活用して自社でローンシステムを構築・運用しようとすると、10億円以上かかるとされる。SaaSを使えば、システムの開発・運用コストを抑えられる。新生銀行のような既存の金融機関も自社システムの一部機能をAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)経由で外部企業に開放する取り組みを加速させている。