三菱電機は2020年1月22日、情報流出事案について、不正アクセスの原因となったウイルス対策ソフトの製品名を「当社から言わない」(広報)とコメントした。同日朝にトレンドマイクロの「ウイルスバスター」の法人向け製品が原因との一部報道があった。名前の挙がったトレンドマイクロも「顧客に関する回答は控える」とした。
三菱電機は2019年6月に不正アクセスを把握し、「外部にデータを送信されていた」(三菱電機)。把握から半年以上たった2020年1月20日に最大8122人の個人情報や技術資料・営業資料といった機密情報が流出した可能性があると公表した。8122人には同社の関係者以外に、1987人の採用応募者も含まれていた。
同日の発表で同社は不正アクセスの原因を、「当社が利用するウイルス対策システムのセキュリティーパッチ公開前の脆弱性を突いた第三者の不正アクセス」と公表。この脆弱性については「当社も知らされていなかったウイルス対策ソフトの脆弱性を突かれたのは間違いない」(広報)という。