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 TDKは0510サイズの車載向け縦横反転型MLCC(Multilayer Ceramic Chip Capacitor、積層セラミックコンデンサー)「CGAE」シリーズを開発した(図1)。車載向けの縦横反転型MLCCの製品化は「日本企業では初めて。0510(0.5mm×1.0mm)サイズに関しては世界初」(TDK)と言う。サンプル品の価格は1個10円。2020年1月から月産100万個で生産を開始した。

図1 TDKが開発した縦横反転型のMLCC「CGAE」シリーズ
図1 TDKが開発した縦横反転型のMLCC「CGAE」シリーズ
(写真:TDK)
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 縦横反転型MLCCとは、通常のMLCCの電極の方向を縦横反転させたもので、通常のMLCCと比べて電極が大きく、かつ電極間距離が短い(図2)。通常のMLCCよりインピーダンスを低減でき、ノイズ除去能力が高いとする。パソコンなどの機器で採用されている。

図2 通常型のMLCC(左)と縦横反転型のMLCC(右)
図2 通常型のMLCC(左)と縦横反転型のMLCC(右)
(図:TDK)
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 TDKが「CGAE」シリーズを開発した背景には、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転などによる自動車の高機能化がある。自動車に搭載される機器で必要な演算能力が増大するにつれて、部品の実装面積を小さくしたり、信頼性向上のために受動部品の点数を削減するニーズが出てくると同社は見る。

 CGAEシリーズは現在5品種あるが、その中で同社が特に期待するのが「CGAEB1X7T0G105M」である。大きさは0.58mm×1.10mm×0.58mmで、他の4品種と違い0510より若干大きいものの、車載用で需要が大きいと予測される定格電圧4Vで、静電容量1µFを実現した。

 実はMLCCには3端子型と呼ばれるものがあり、こちらの方がノイズ除去能力は高い。そのため、実装面積を小さくすることが求められるスマートフォンなどではこちらが採用されることが多いという。ただし、「縦横反転型と比べて実装が難しい」(TDK)。さらにADASや自動運転の開発プラットフォームは、パソコンベースの機器を使っていることが多く、パソコンで普及している縦横反転型が好ましいという。

■変更履歴
公開当初、CGAEシリーズの製品は6種類あるとしていましたが、正しくは5種類です。おわびして訂正します。本文は修正済みです。[2020/1/30 18:00]