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 NECは2020年1月29日、2019年4~12月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高に当たる売上収益は前年同期比6.9%増の2兆1756億円、営業利益は779億と前年同期の4.7倍に増えて増収増益だった。2019年3月期までに取り組んだ人員削減などの構造改革によって、固定費が減少したことが大幅増益に寄与した。森田隆之副社長兼CFO(最高財務責任者)は「想定に対して(これまでの)9カ月間の累計で売上収益は1000億円、調整後営業利益は150億円上振れている」とした。

NECの森田隆之副社長兼CFO
NECの森田隆之副社長兼CFO
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 セグメント別に見ると「ネットワークサービス」が5G(第5世代移動通信システム)の導入を見据えた固定ネットワーク領域の需要増などで売上収益が前年同期比10.5%増だった。「システムプラットフォーム」の売上収益も企業向けパソコンやサーバーなどハードウエアの販売増などで同12.2%増と好調だった。「グローバル」も同23.3%の増収で、2019年3月期に買収したデンマークのIT企業KMDの売り上げが寄与した。

 NECは150億円上振れた営業利益のうち、「100億円を中長期的な企業価値向上に向けた施策に振り向ける」(森田CFO)とした。具体的にはデジタルトランスフォーメーション(DX)や5G、セキュリティー強化に50億円、人材育成や収益改善施策などに50億円を投資するという。

 2020年3月期の通期予想は据え置いた。売上収益が同1.3%増の2兆9500億円、営業利益が同88.1%増の1100億円を予想する。NECは2021年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画で売上収益3兆円、営業利益1500億円、営業利益率5%という目標を掲げる。森田CFOは「来年の中計の達成の確度は上がっている」と手応えを述べた。