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 メルカリ傘下でスマホ決済を手掛けるメルペイによる同業のOrigami買収を巡り、買収額が「0円」だったことが日経クロステックの取材で2020年2月5日までに分かった。Origamiは資金調達の道を探っていたが有力な出資元が見つからず、メルペイの傘下に入る。大手の相次ぐ参入と大型還元施策により、スマホ決済市場の競争は激しくなっており、淘汰の時代に突入した。

 複数の関係者が明らかにした。Origamiは当初、複数の企業に資金投入を打診していたが、色よい返事を得られなかったという。その間も財務状況の悪化に歯止めがかからず、単独での事業継続を断念。メルペイの傘下入りを余儀なくされた。

 具体的には、Origami側が既存株主から株を買い戻したうえで、メルペイに実質的に0円で譲渡するという枠組みだったようだ。メルカリは2020年1月23日、子会社のメルペイを通じてOrigamiを買収すると発表したが、買収額を明らかにしていなかった。Origamiはこれまで累計88億円を調達してきた。中でも後期に出資した企業は、出資時より割安な価格でOrigamiに株を売却したとみられる。

 2018年ごろから大手企業がスマホ決済市場に本格参入し、競争が激化したことで、Origamiの業績は悪化していた。Origamiの2018年12月期の売上高は2億2200万円に対し、営業損益は25億4400万円の赤字だった。赤字幅は2017年12月期の13億600万円から2倍近くに膨らんだ。

 メルペイは2020年2月25日にOrigamiの全株式を取得し、完全子会社とする予定だ。「メルペイ」と「Origami Pay」の名称でそれぞれ展開するスマホ決済も将来的にメルペイに統合する計画。さらにメルカリとメルペイ、Origami、信金中央金庫の4社が組み、地域の中小事業者向けにメルペイの導入を推進していく考えだ。