PR

 移動通信関連の業界団体であるGSMA(GSM Association)は2020年2月6日、インドネシアのデジタル化状況調査結果「Spotlight on Indonesia: The imperative of seizing mobile broadband opportunities now」を公開した(GSMAのニュースリリース)。アナログテレビからデジタルへの移行やモバイルブロードバンドサービスへの周波数帯割り当てなどにより、インドネシアの高速コネクティビティーが実現できると提言。これにより、今後10年でインドネシア経済が105億米ドル拡大し、2030年末までに同国のGDPを1%押し上げるとしている。

テレビのデジタル化で空く700MHz帯を移動通信に割り当てることで105億米ドルの経済効果をもたらす
テレビのデジタル化で空く700MHz帯を移動通信に割り当てることで105億米ドルの経済効果をもたらす
出所:GSMA
[画像のクリックで拡大表示]

 このレポート「Spotlight on Indonesia: The imperative of seizing mobile broadband opportunities now」は、同日ジャカルタで開催されたGSMA主催のイベントにて、インドネシア情報通信省(Ministry of Communication and Informatics:KOMINFO)の郵便情報技術資源機器管理局(Resources Management and Equipment of Posts and Informatics)長官、Ir. Ismail MT博士立会いの下で発表されている。同レポートは、GSMAの「Spotlight on Indonesia: The imperative of seizing mobile broadband opportunities now」ダウンロードサイトから入手可能となっている。

 インドネシアの移動通信関連事業の成長は著しく、これまでに1億7600万人のインドネシア人が移動通信サービスに加入。特にそれまで接続しづらかった地域の何百万人もの人々のインターネット接続を支援してきた。今後5年で、加入者は1億9900万に増加し、そのうち1億7700万人がインターネットアクセスを利用するようになるとしている。

インドネシアの主なモバイル指標
インドネシアの主なモバイル指標
出所:GSMA
[画像のクリックで拡大表示]

 移動通信は、農業や製造業といった従来産業のデジタル化に加え、国内の新興企業による革新的な事業の後押しに不可欠だとし、現在インドネシアで活動中の、時価総額10億米ドルを超える株式非公開のスタートアップ5社にて、周波数帯の不足により、ネットワークカバレッジの制限や事業が計画どおり進まない現状があると紹介している。

 近隣のマレーシア、フィリピン、シンガポールでは、既にテレビのアナログ放送を終了し、4G提供を推進、5Gネットワークの試験サービスを開始しようとしている。一方でインドネシアでは、テレビがアナログ放送からデジタル放送に移行することで空くことになる700MHz帯の無線通信への再配置がまだ完了していないとレポートは指摘。インドネシア通信情報省(Ministry of Communication and Information Technology:MCIT)は2018年8月1日、デジタルテレビ放送に関して審議中であることを明らかにしているが、700MHz帯の移動通信事業者への公開日程が未発表だとし、同国のデジタル化の鍵となる700MHz帯の開放促進を求めている。