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 東芝は2020年2月14日、子会社の東芝ITサービス(TSC)が架空取引に関わった問題について、調査委員会による調査結果を公表した。架空取引は2015~2019年度までに26件あり、売り上げは計435億円、営業利益は計18億円だった。

 「株主、投資家さまをはじめとする全てのステークホルダーの皆さまにご迷惑ご心配をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます」。同日開いた記者会見の冒頭、豊原正恭執行役専務はこう謝罪した。

謝罪する東芝の豊原正恭執行役専務(中央)
謝罪する東芝の豊原正恭執行役専務(中央)
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 会見では循環取引に9社が関わっていたなど新たな事実が明らかになった。豊原執行役専務らとの主な質疑応答は以下の通り。

質疑応答に応じる豊原執行役専務(中央)
質疑応答に応じる豊原執行役専務(中央)
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商流におけるTSCの役割は。保守サービスを提供していたのか

 今回の(循環取引)は物品のみの販売で、保守(サービス提供)の実態はない。

TSC担当者は架空取引の認識がないと言いながらも、(架空取引を主導した)A社の要請に従って実態に合わない書類を作成している

 A社の(首謀者である)X氏から社内で必要な書類の作成を求められ、「お客さま(A社)からご要望があったので素直に応じざるを得ない」となり応じた。

事実と異なる書類を出すというのは異常なこと。不正でないと言いながら認識はあったのか

 お客さまに頼まれてついやってしまった。(担当者の)職掌から見て、極めて注意義務違反があった。

虚偽書類を出す行為に、「つい」というのは違和感があるが

 A社との取引は一定量があり重要なお客さま(である)。ご要求に応じてしまった。

TSCで関わった社員は1人とのことだが、長年担当していたのか。

 組織変更は複数回あったが、(TSCの担当者は)同じ業務を10年前後担当していた。かなりのベテランだ。

今回の循環取引に関わっていた企業数はTSCを含めて何社か。

 TSCを含めて9社だ。

秘匿性が高いので取引先を明かせないという取引について、疑問を持たなかったのか。そういった取引は以前もあったのか

 そう数はない。国家機関がエンドユーザーの場合は秘匿性高い(ため明かせない)という案件はたまにある。

A社に対して損害賠償を考えているか。今後の取引への対応はどうするのか

 現時点では損害賠償の考えはない。