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 韓国の現代自動車(Hyundai Motor)と起亜自動車(Kia Motors)は2020年2月19日、情報通信技術(ICT)を利用した予測型自動ギアシフト・システム「ICT Connected Shift System」を開発したと発表した。車両がICTを通じて前方の道路や交通状況を認識すると、予測して最適なギアに自動でシフトする。両社は、ICTを利用した自動ギアシフト装置の実用化は世界初だとしており、将来の製品ラインに導入する計画だという。開発中にこの技術に関する主要特許を韓国および海外で約40件申請したとのことだ。

(写真:Kia Motors)
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 このシステムは、正確な道路地図を備えた3Dナビゲーションシステムや、アダプティブ・クルーズ・コントロール用のカメラやレーダーなどのセンサーから、基礎となるリアルタイムの情報を収集し、変速機制御ユニットのソフトウエアで最適なギアを選択する。3Dナビゲーションからの情報には、走行ルートの標高、勾配、曲率、工事や事故などの交通情報が含まれる。レーダーが他車の位置、速度、距離を検出し、前方監視カメラが車線情報を提供する。

(写真:Kia Motors)
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 変速機制御ユニットは、これらの情報を使って人工知能(AI)アルゴリズムで運転状況に最適なシフトシナリオを予測し、それに応じてギアを切り替える。例えば、長い下り坂で減速が予測され、前方車両の速度の不規則性を検出しない場合には、一時的にニュートラルモードに切り替わり、燃料を節約する。

 大きなカーブ道路でこのシステムを試験した際、システムの非搭載車と比べてシフト頻度が43%減ったという。また、ブレーキの頻度も11%減り、ブレーキの摩耗やドライバーの運転疲労を抑えられることが分かったという。

 またこのシステムは、開発中の自動運転技術にも利用できるとしている。LTEまたは5G通信で信号機などのインフラと通信し、ドライバーの動きを識別しながら、ギアシフトの制御をさらに洗練させることを目指している。