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 独Infineon Technologies(インフィニオン)は、オン抵抗を削減した+650V耐圧のSiC(炭化ケイ素)パワーMOSFETを発売した(ニュースリリース)。同社のSiCパワーMOSFETファミリーである「CoolSiC」に含まれる製品だ。オン抵抗とパッケージが異なる8つの製品を用意した。パッケージは、3端子TO-247と4端子TO-247を用意。オン抵抗の範囲は27m〜107mΩ(ゲート-ソース間電圧が+18Vのときの標準値)である。同社によると、「変換効率や電力密度、堅牢(ロバスト)性の向上を必要とする用途に向ける」という。具体的な応用先は、サーバーや通信機器などに向けたスイッチング電源、太陽光発電システム向けインバーター、大容量蓄電装置、無停電電源装置(UPS)、モーター駆動機器、電気自動車(EV)用充電器などである。

オン抵抗を削減した650V耐圧のSiCパワーMOSFET。Infineon Technologiesの写真
オン抵抗を削減した650V耐圧のSiCパワーMOSFET。Infineon Technologiesの写真
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 8製品いずれもnチャネル型である。オン抵抗が27mΩと最も低い製品は、3端子TO-247封止品が「IMW65R027M1H」、4端子TO-247封止品が「IMZA65R027M1H」である。例えば、IMZA65R027M1Hの特性は以下の通り。最大ドレイン電流は連続時に59A、パルス時に184Aである。ゲートのしきい値電圧は+4.5V(標準値)。全ゲート電荷量は63nC(標準値)。入力容量は2131pF(標準値)。出力容量は244pF(標準値)。帰還容量は22pF(標準値)。ゲート抵抗は3.0Ω(標準値)。逆回復電荷量は239nC(標準値)と少ない。同社のスーパージャンクション型パワーMOSFET「CoolMOS」の中で最も逆回復電荷量が少ない製品と比較しても約80%減を実現したという。このため、例えば、連続導通モード(CCM)のトーテムポール型力率改善(PFC)回路に適用した場合、98%の変換効率を容易に達成できるとしている。動作接合部温度範囲は−55〜+150℃である。

 8製品いずれも、すでに販売を開始している。価格は明らかにしていない。このほか発売したSiCパワーMOSFETの駆動に向けた絶縁型ゲートドライバーICも開発中で、2020年3月に販売を始める予定だ。