コストは従来比90%カット

 全樹脂電池は、従来のリチウムイオン2次電池に比べて、安全性の高さや設計自由度の高さ、そして低コストであることが利点とされる(関連記事)。例えば、積層して直列接続できることで接続部品点数が減らせて小型軽量化ができる。このほか、積層によって厚みを従来のリチウムイオン2次電池の5倍以上にできたり、1つ当たりの面積を広くしたりと、電池の大型化にも適する。すでに畳1畳分の大きさの全樹脂電池を生産できるという。

 加えて、活物質の塗工後の乾燥工程が不要になったり、単純な積層構造で製造できるようになったりするため、製造プロセスが大幅に削減できる。大量生産が実現すれば、コストは従来比で90%削減できるという。

全樹脂電池の構造
全樹脂電池の構造
使用するゲルポリ皮膜は、世界で三洋化成にしか作れないものだという。(出所:APBの資料を撮影)
[画像のクリックで拡大表示]
従来型リチウムイオン2次電池と全樹脂電池の製造プロセスの比較
従来型リチウムイオン2次電池と全樹脂電池の製造プロセスの比較
左が従来型電池、右が全樹脂電池のもの。(出所:APBの資料を撮影)
[画像のクリックで拡大表示]