PR

 米国テキサス州オースティンで2020年3月13日から22日まで開催予定だった「South by Southwest 2020(SXSW 2020)」のイベントが、新型コロナウイルスの影響で中止となった。2020年3月6日(現地時間)、運営団体であるSXSWが発表した(発表資料)。共に開催するオースティン市当局が中止を判断したためで、オンラインでの開催を検討している。

SXSWのWebページをキャプチャーしたもの
SXSWのWebページをキャプチャーしたもの

 SXSWと3月9~12日まで開催予定だったEdTEch関連イベント「SXSW EDU」のイベントを中止する。SXSWは開幕1週間前、SXSW EDUに至っては3日前というギリギリの決断である。

 新型コロナの影響で米国内の3月の大型イベントが軒並み中止になる中、SXSWは開催する姿勢を取っていた。そのため感染拡大を危惧した人々が請願サイト「Change・org」上で署名活動を実施。3月6日時点で署名が5万5000件を超えていた。さらに、米アップルや米フェイスブック、米インテル、米ネットフリックス、米ツイッターなどの大手米国企業に加えて、日本の大手ではパナソニックが参加を既に取りやめていた。

SXSWのイベント会場(米オースティン市、2019年3月)
SXSWのイベント会場(米オースティン市、2019年3月)

 そんな逆風下でも開催するとしており、3月の大型イベントの中では「最後の牙城」と目されていたが、共同で開催するオースティン市(City of Austin)が実施を中止。運営団体であるSXSWもそれに従った格好だ。SXSWはイベント会場だけでなく、街の中心部から郊外まで利用するため市当局の協力が欠かせない。

 SXSWによれば、他の大型イベントと同様にオンライン開催による代替を目指すという。

 米国では、3~5月にかけて実施される予定だった、テクノロジー分野の大型イベントが新型コロナの影響で中止や延期に追い込まれている。例えば3月ではIT分野の「OCP Global Summit」や、ゲーム開発者会議「GDC 2020」が開催を中止している。米エヌビディアのイベント「GPU Technology Conference(GTC) 2020」を中止した。4月ではフェイスブックの年次イベント「F8」や米グーグルの「Google Cloud Next ’20」が、5月はグーグルの「Google I/O 2020」が中止を決めた。

 開催を中止した多くのイベントが、オンライン上での開催を予定、あるいは検討中である。例えば、GTC 2020では、同社CEOのジェン・スン・ファン(Jen-Hsun Huang)氏の基調講演をオンライン配信する。Google Cloud Next ’20も、基調講演などのオンライン配信を予定している。OCP Global Summitは、オンライン上で5月11日にイベントを開催する。

 オンラインではなく、延期して実イベントの開催を目指す動きもある。だが、後ろ倒しにすると、同種の他のイベントと会期が近づいたり、重なったりするため、運営側は難しいかじ取りを迫られる。例えばGDCの場合は、2020年夏後半の開催を目指しているという。だが、ゲーム業界では、夏に大型イベントが続く。6月に米ロサンゼルスで「E3」、8月にドイツで「gamesom」、9月に日本で「東京ゲームショウ」が開催される予定だ。

 残念ながら、新型コロナの感染拡大は収まる様子が今のところない。2020年の前半は、今後もテクノロジー関連の大型イベントが中止や延期されるケースが増えそうだ。