ドイツ・シーメンス(Siemens)は2020年3月4日、現地で記者会見を開き、2020年7月に開催予定(4月開催から延期)の世界最大の産業展示会「ハノーバーメッセ(Hannover Messes) 2020」における展示内容の一部について発表した。具体的には、インバーターやサーボモーター、ギアといった同社の駆動系(ドライブ)システム「Sinamics」製品群と、生産現場のデジタル化のプラットフォーム「シーメンスインダストリアルエッジ」の統合を実証するためのコンセプトスタディーを紹介するという。

 将来的には、エッジデバイスを使用した駆動系システムの高頻度でのデータ交換を実現。同社のSinamicsコンバーターとエッジデバイスの統合で、駆動システムが既に収集しているデータの複雑な分析などが可能になるとしている。

 その1つの例としてシーメンスが示したのが機械学習によるデータのパターン識別。異常発生とその原因を検出することで予知保全・予防保全を実現し、ダウンタイムを抑制する。例えば物流倉庫の自動倉庫における駆動部のベルト張力の監視に使える。モーターで駆動するベルトには、適切な張力が求められる。モーターのコンバーターなどのデータを分析して張力が不適切と判断される場合は、メンテナンスを促すといった使い方が期待できるとした。

ハノーバーメッセ 2020で、Sinamicsドライブシステムと現場をデジタル化するためのプラットフォーム「インダストリアルエッジ」の統合を実証するコンセプトスタディーを紹介する。(出所:シーメンス)
ハノーバーメッセ 2020で、Sinamicsドライブシステムと現場をデジタル化するためのプラットフォーム「インダストリアルエッジ」の統合を実証するコンセプトスタディーを紹介する。(出所:シーメンス)
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 生産設備を提供する機械メーカーや設備メーカーにとっては、Sinamicsシステムとインダストリアルエッジとの接続による駆動システムのインテリジェント化によって、データの可視化や分析機能を生かした新たなサービス・アプリケーションの提供が可能になるとしている。