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 伊仏合弁STMicrolectronics(STマイクロ)は、4チャネル×50W出力の車載機器向けオーディオD級(クラスD)アンプIC「FDA901」を発売した(ニュースリリース)。同社によると、「アルプスアルパインの高音質設計に関する専門性を半導体設計に取り入れた」という。この結果、D級アンプが持つ高い効率性と、AB級アンプが持つ高い音質を融合させることが可能になったとしている。性能に関する特徴は、残留ノイズ特性と全高調波歪み率(THD)が低い点にある。さらに、LCフィルターを含むフィードバックループに対する同社独自のフィードバック技術を採用することで、広い負荷条件においてフラットな周波数特性と低い放射電磁雑音(EMI)を実現したという。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する。

4チャネル×50W出力の車載機器向けオーディオD級アンプICの内部ブロック図。
4チャネル×50W出力の車載機器向けオーディオD級アンプICの内部ブロック図。
SMicroelectronicsの資料
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 同社独自のBCD(バイポーラー、CMOS、DMOS)プロセス技術で製造した。オーディオ信号処理回路や動作診断回路、電流センシング回路、24ビット分解能のD-A変換器、パワーMOSFETによる出力段回路などを1チップに集積した。D-A変換器のSN比は115dBと高く、ダイナミックレンジは110dBと広い。4Ω負荷接続時のオーディオ出力は28W/チャネルで、全高調波歪み率(THD)は10%。変換効率は93%が得られるという。オーディオ入力はI2S形式もしくはTDM形式で、サンプリング周波数は44.1kHzと48kHz、96kHz、192kHzに対応する。EMI規制「CISPR25 Class V」をクリアできるとしている。

 I2Cバスを備える。パッケージは、外形寸法が10mm×10mm×1.4mmの64端子LQFP。動作温度範囲は−40~+105℃。すでに量産を始めている。1000個購入時の米国における参考単価は約9.10米ドルである。

 なお、アルプスアルパインは今回の新製品を、2020年前半に市場投入を予定しているカーナビゲーション装置「ALL New BigXシリーズ」(39機種)に採用する予定である。