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 英JATO Dynamicsは、2020年1月の欧州27カ国の新車販売動向の分析を発表した。27カ国全体の販売台数は113万8057台で、前年同月比7.6%減となった。この急激な減少は、CO2排出量の新規制によるもの。

 欧州では2021年から、販売する新車のCO2排出量を、企業ごとの平均で95g/kmにする規制が導入される。95g/kmは日本の燃費表示に直すと約24km/Lに相当する。全新車の平均でこの値を達成するのは非常に高い目標となる。このCO2排出規制は2021年1月から正式導入されるが、その前段階として2020年には一定数の新車が、新規制値を達成しなければならない。この規制導入が差し迫っていた2019年12月はガソリン車の販売台数が大きく伸び、1月はその反動で減少したとみられる。

欧州の1月の自動車販売動向
欧州の1月の自動車販売動向
新排出ガス規制の影響で前年同期比-8%減の114万台に。(出所:JATO Dynamics)
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 それでも、2020年1月の販売台数は、過去10年間で4番目に高かった。JATOのグローバルアナリストのFelipe Munoz氏は「欧州の自動車市場は依然として力強さを示している。今後、電動車の増加により新規制にも適応していけるだろう」とコメントした。

 事実、1月は電動車の販売台数が、前年同月比72%増と大きく増加した。市場シェアは前年に比べ、2倍近い13%に上がった。電動車の中で最も多いのはハイブリッド車(HEV)で約7万1400台だったが、プラグインハイブリッド車(PHEV)は約3万4200台、電気自動車(EV)が約3万8600台となり、電動車の中でのハイブリッド車の割合が初めて半数を切った。この中でPHEVは台数が最も少ないが、前年同月比では最も伸びて173%増となった。

(出所:JATO Dynamics)
急拡大する欧州の電動車市場
1月の電動車販売台数は約2倍に拡大。そのうちピュアEVは91%増の3万8600台となった。
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 各国で電動車のシェアは大きく異なる。特に電動車のシェアが高いのはノルウェーで77%、スウェーデンが38%、フィンランドが28%となっている。主要5カ国では、フランスが最も高く19%、英国が14%、スペインが12%、ドイツが10%、イタリアが8%となっている。

 各自動車メーカーが新しいCO2規制に対応しつつ成長を維持していくには、電動車を増やす必要がある。新CO2規制導入で2019年から2020年にかけて多くのPHEVモデルが市場に投入された。電動車の販売が増えれば、手ごろな車両価格になることが期待できる。しかし、EVやPHEVには充電インフラの整備が欠かせない。国や地域によっては充電ステーションがほとんどないところもある。