JFEスチールとKDDIは、千葉市にあるJFEスチールの東日本製鉄所(千葉地区)に5Gを導入する(ニュースリリース)。熱延工場内で5G環境を整備し、4K映像などを利用して安定操業やスマートファクトリー化を推進する。

 両社は2020年4月中に、生産ラインを監視する高精細ITVカメラとKDDIの5G基地局を設置する。カメラで撮影した4K映像を5Gで伝送し、蓄積した映像と各種トレンドを同期させて分析できる仕組みを構築。試運転後、同年5月から稼働させる。撮影した映像は、管制室に置いた4K対応モニターからリアルタイムに確認できる。

 5Gには、大容量のデータを高速に伝送できる、遅延が少ない、多数の端末と接続できるといった利点がある。両社はリアルタイム性と安定性が求められる製造現場のネットワークに5Gの技術を活用し、さまざまなセンサーで取得した大量のデータの一括収集や、各設備の一括制御を可能にし、製造現場全体の最適化を図る。生産効率の向上や、工場内のレイアウト変更への対応、設備と作業員の協働支援など、スマートファクトリー化やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進も期待できる。

 両社は今回、こうした5Gの特徴を生かしたシステムの第1段階として、前述の仕組みを整備した。第2段階では、映像と各種トレンドを踏まえた人工知能(AI)による各種品質の判定を目指す。さらに今後は、他の工場や事業所へ水平展開するとともに、CPS(Cyber Physical System)を高度化するインフラとしての5G活用も検討するという。